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今(2013年4月)、食材でなにが汚染されているか?  武田邦彦

今(2013年4月)、食材でなにが汚染されているか?
http://takedanet.com/2013/04/20134_7ea6.html

「genpatsu_shokuzai01tdyno.145-(10:09).mp3」をダウンロード

原発事故から2年経って、人の心は変わっていきますが、セシウム137の半減期は変わりません。土から穫れる食材は土壌が汚れていれば、どうしても汚染されてしまいます。「被曝と戦う」と言っても、人間の体は毒物が入れば打撃を受けます。

そこで、2年経って、食材はどうか、民間で食材の汚染を調べていただいている複数の方から情報を頂きました。国や農水省が「大丈夫」というなか、民間の測定の方が本当に頑張っておられます。今回はCRMS 市民放射能測定所 福島さんの情報です。

今(2013年4月)、食材でなにが汚染されているか?  武田邦彦_c0139575_8565444.jpg


このグラフが一番、的確と思います。福島県の測定ですから、強く汚染されているという事になりますので、これでおおよその危険性がわかると思います。離れているところはこの状態より安全と思ってください。
かなり危険・・・・・・・・
「野生キノコ、原木シイタケ、イノシシ肉、クマ肉、海底のサカナ(ヒラメなど)、川魚(アユなど)、栗、ユズ、コゴミ、タケノコ、干し柿、切り干しダイコン

危険・・・・・・・・・・・
キウィー、ブルーベリー、フキノトウ、コシアブラ、タラの芽、セージ、ローリエ、タイム、ミント、大豆、小豆、ツルムラサキ、ほうれん草、小松菜、菜の花、茎立ち菜、レンコン、芋がら

このうち、特に最近、汚染が目立つ食材が多くなってきたのが国産大豆です。宮城県の大豆が90ベクレル(1キロ)、その他の地方でもかなりの汚染が見られます。また柑橘類はかなり安全になってきましたが、タケノコは神奈川県でも数ベクレルはでるようです。

また、かつて注意を要したのに、最近は安全になったもの・・・
豚肉、鶏肉、リンゴ、ナシ、シソ、玄米、白菜、ジャガイモ、ヤーコン、ダイコン、ニンジン、タマネギ、なす、トマト、キュウリ、イチゴ

という感じです。食材の種類と全体の危険性は棒グラフが上の方にあるものはやや危険、下の方にあるものはやや安全ということです。たとえば、キノコ類や肉サカナは注意が必要、野菜はかなり安全という感じです。

また、このブログでくり返していますが、たとえば「赤痢」などの病気ですと、食材にばい菌がついているとそれが体内で殖えるので病気になりますが、放射性物質は殖えないので、「平均値」になります.その意味で、産地が福島や東北、関東のものばかりではなく、平均的に西日本や北海道のものを買うことも大切です。

まれに汚染されたものがあっても、平均になりますから。また、福島の子どもたちの内部被曝が少ないとの報道がありましたが、体内の放射性物質はそれほど正確には測定できません。その意味で、国のお金をもらっている東大が誠意のない測定をしていると私は判断しています。

今回の場合、どのような裏取引が行われたかはわかりませんが、このような時、先輩後輩で電話が来て「反対派が福島の被曝を騒いでいるので、ちょっと測定してくれないか。金は出すから」ということになり、それを東大の先生が請け負うという関係です。税金ということは忘れています。

もし「福島の子どもたちの被曝が少ない」というなら、土壌の汚染はどうなったのか、食材への移行係数はどうか、体内の滞留はなどを明らかにしてこそ大学の調査ですが、単にいい加減なボディーカウンターなどの測定をしただけのようで、学問的説明がありません。東大も地に落ちたものです。

ところで、民間の測定で、千葉県柏の測定所、文鳥姉さんのページ、マダムトモコの厚労省日報ダイジェスト、朝田さんのプロジェクトなどからの情報も次回に提供します。まずは全体像をこのグラフから見てください。


(平成25年4月11日)

武田邦彦


奴は知っている 山下俊一発言>小児甲状腺癌『数mmの結節』でみつけても、すでに局所のリンパ節に転移ある 2013-04-14 07:16:45
http://blog.goo.ne.jp/jpnx05/e/5c5c99e54b3b23eb3182e397ff3e1491

<奴は知っている 山下俊一発言まとめ>

 大人と異なり、小児甲状腺がんの4割は、

 小さい段階『1センチ以下、数ミリの結節』でみつけても、

 すでに局所のリンパ節に転移ある

<小児甲状腺癌の罹患者は、すでに250倍?!>

 チェルノブイリでは、11年後でも100倍⇒http://yahoo.jp/3Jdilr



「福島の子供たちに内部被ばくゼロ」報道はWBCに無知なマスコミを悪用した結果。その作為を見抜け!
2013-04-12 02:21:52
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/3938a34e905e1a4a4d9aeb47d591b405

・・・今回の機械、簡易的な閉架型で、下限値は300Bq/Bodyです。とても高い。これ以下は測れていないと切り捨てられる可能性が高いです。

・・・ドイツのベルリン、放射線防護庁のWBC、機械下限値20Bq/bodyと比較すると、あなたたちは15倍も高い測定下限値で「大丈夫」と言われているだけです。はっきり言うと、棄民されています。捨てられている。これがリアルです。しかも5分計測。短すぎます。ぼくが東海村の事故の後、国の組織側で、密閉型のWBCで半時間近く計測されたから良くわかるのです。完全に騙し。



輸入米から高濃度の鉛 輸入米監視を強めよと米研究者 米国産米のヒ素汚染は問題とせず 農業情報研究所 2013年4月13日
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/foodsafe/news/13041301.htm

アメリカ化学会の年次大会で、台湾、中国、イタリア、インド、タイ、ブータン、チェコ共和国の米が米国食品医薬局(FDA)が定める暫定耐容一日摂取量(PTTI)を超える鉛を含むことが報告された。

Another blow for Thai rice,Bangkok Post,4.13

台湾、中国の米が最高レベルの鉛を含むが、それより低いレベルのタイ米でも、子どものPTTIの30倍から60倍、大人のPTTIの20倍から40倍の鉛を含む。パキスタンとブラジルについてもサンプリングを続けている。研究者は、栽培・収穫中に土壌と灌漑水を通して汚染されたと考えている。輸入品の監視を強化すべきだと言う。

ただし、昨年"Consumer Report"で報告された(非有機)ヒ素汚染アメリカ米については、何故か、食べるのを控える必要はないと言う。Consumer Reportは、環境保護局(EPA)は発がん物質である非有機ヒ素への暴露の安全レベルはないとし、飲料水については10ppbの安全基準があるのに、ほとんどの食品については連邦基準がないのは大問題としていた。輸入品だけを厳しく規制するのは片手落ちではないか。

タイ米輸出協会名誉会長は、アメリカ研究者は国産米の問題は放置、どうして輸入米だけを研究するのかと訝っている。

日本も、中国米の鉛はもとより、TPPでアメリカ米がなだれ込んできたら、徹底してヒ素検査を行うべきだ。


関連ニュース

Thai rice 'has lowest arsenic',Bangkok Post,13.1.15





食材汚染第二回 個別の汚染についての情報
http://takedanet.com/2013/04/post_e939.html

「genshiryoku_shokuzaiosen02tdyno.152-(8:05).mp3」をダウンロード

食材汚染の第一回で、現在(2013年4月)における日本の食材の汚染について全体の傾向をまとめました.今回はそのうちの一部を紹介して汚染の程度についての「感触」を得て欲しいと思います.

「感触」を持つのが必要なのは、実は食材の安全を完璧に守るためには、政府が「1キロ40ベクレル」(基準とは異なる。外部被曝を勘案した値)を守り、農家が誠意を持って食材を提供し、自治体も学校給食担当者も、自分自身の意見ではなく1年1ミリの被曝限度という法律を守る決意をすることですが、それは残念ながらできないのです.

だからといって毎日、お買い物をする食材のすべての汚染度を調べる時間はありません。そこで第一回のようにまずは食材ごとに汚染度の平均的なものを理解しておく(全体像)と、以下に示すような個別の例を見て、全体を推定するということで家族を守るしかありません

まず、世田谷の子どもを守る会の情報です.(赤字は子どもに食べさせてはいけない1キロ40ベクレルを超えるもの)

「4月5日は、栃木県産野生イノシシ肉から基準値超過が相次いで

見つかりました(ここで言う基準値は、内部被曝だけで1年1ミリになる値です)。

最大は200Bq/kgで、基準値を超えなかった検体も、19.7〜95Bq/kgとなっており、山林の汚染の深刻さが伺えます。

岩手県では原木シイタケ6検体のうち3検体から検出がありましたが、2件は37および50Bq/kgと高めの数値です。

海産物は、北海道の流通品マダラから11および49Bq/kgが検出された他、宮城県のスズキからも77Bq/kgと高い数値が見られました。牛肉は、宮城県産25検体のうち1検体から26Bq/kgが検出されています。」

また、県ごとに整理すると、
北海道・流通品マダラ4検体 すべて11および49Bq/kg
青森県・マダラ3検体 すべて4.4〜16Bq/kg
青森県小川原湖・ヤマトシジミ 9.5Bq/kg以下

岩手県・原木シイタケ6検体 うち3件 8.7〜50Bq/kg
岩手県・マダラ7検体 うち4件 5.4〜16Bq/kg
宮城県・原乳5検体 すべてGe1.9〜2.4Bq/kg以下
宮城県・イカナゴ3検体 すべて2.3〜3Bq/kg
宮城県・スズキ 77Bq/kg
宮城県・マダラ 11Bq/kg
宮城県・スケトウダラ 0.85Bq/kg

栃木県・タケノコ2検体 うち1件 7Bq/kg
栃木県那珂川町・野生クサソテツ 14Bq/kg
栃木県・野生イノシシ肉16検体 うち8件基準値超過(最大200Bq/kg)
その他すべて 19.7〜95Bq/kg
埼玉県・モウソウチク5検体 いずれもGe3.3〜17.4Bq/kg以下
宮城県・牛肉25検体 うち1件26Bq/kg

おおよそのことがわかったと思います.まだ東北を中心とする地域の農作物、サカナなどは危険があることを示しています.これは当然でもあり、放射性物質は100年は無くなりませんし、除染が進んでいないからです.

セシウムは筋肉に蓄積し、心臓病の原因となりますし、ストロンチウムは骨に蓄積し白血病を起こします.「自然の食品に放射性物質がある」という悪意のある説明(もちろん、食材の基準は自然の食品のことは知っている人が作ったもの)で、それをわざわざ自然の食品の中の別の元素の量などを示すのは、本当にしろうとダマシです。

法令を知っていながら、相手を誤解させ、子どもを余計に被曝させるために「自然の食品にもこんなに放射性物質がある」とわざわざ書く人は、結果的に子どもの被曝を増やすのですから、言葉は悪いのですが、「悪魔」のようなものです。


(平成25年4月14日)

武田邦彦

by oninomae | 2013-04-14 08:50  

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