シャーロック・ホームズのオカルト象徴主義 By Vigilant
シャーロック・ホームズのオカルト象徴主義 By Vigilant February 8th, 2010
最新のハリウッド超大作シャーロック・ホームズ[Sherlock Holmes]は、オカルト殺人と世界的陰謀をめぐって展開する。その映画は、オカルトシンボルと、ある「新秩序」への、ほのめかしだらけである。我々は、シャーロック・ホームズの歴史、その映画中で見出されるシンボルの起源、そして今日の文脈でのその意味について考察するだろう。
サー・アーサー・コナン・ドイル[Sir Arthur Conan Doyle]によって触発されて、その映画シャーロック・ホームズは、19世紀の有名な探偵を甦らせた。その筋書きは、明らかにオカルト儀式に関連した殺人事件を中心に展開する。これは、秘密結社と政治的陰謀の謎めいた世界にシャーロックを導く。 ドイルの作品は、オカルトやフリーメイソン団へのいくつかのあいまいな言及を含んでいる;その映画は、しかし、これらのテーマだけに焦点を当てて、今日の文脈に非常に関連している要素を組み込んでいる:秘密結社に指導された新世界秩序。
実生活の秘密結社は現実に言及されてはいないが、多数の象徴と参照は、フリーメーソン団、バラ十字会、あるいはイルミナティから直接取り入れて、その映画全体にわたってたっぷりとばらまかれている。 シーンに巧みに埋め込まれ、決して実際には説明されず、これらの象徴は、その映画の本当の霊感に関して、インサイダーへのヒントであると、九分通り見なすことができる。
シャーロック・ホームズの原著者アーサー・コナン・ドイルのメーソン的背景と、そしていかにこの影響が、映画中で「次のレベル」へと取り入れられてきたかについて調べてみよう。
アーサー・コナン・ドイル、「心霊主義者にしてフリーメーソン」
ドイルは1859年に、スコットランドのエディンバラで、アイルランド系カトリックの家庭に生まれた。 11歳のとき、彼はイエズス会の学校、ストーニーハースト・カレッジに送られた。そこで彼は「5年の不幸で孤独年月」を費やしたと言われていた。 エジンバラ大学から医学士と外科マスターを取得した後、ドイルはスピリチュアリズムに対する大きな関心を発達させた。
(英国統合グランドロッジの公式誌)MQ[Masonic Quarterly]に載った記事の中で、フリーメーソンのヤシャ・ベレシナー[Yasha Beresiner]は、コナン・ドイルのスピリチュアリズムとメーソン団への関心について説明している:
「彼は最初は、学友のバッド博士とともに診療所を開設したが、しかしまもなく、自分の仕事を十分にこなしていないと責められて、友人と別れ、彼の新婚の妻ルイーズ・ホーキンズ[Louise Hawkins]とともに、ハンプシャー州ポーツマス近くのサウスシーに引っ越して、そこで眼科医としての地位を確立した。 彼の患者の一人であったグリニッジ海軍大学の教師、ドレイソン将軍[General Drayson]の家の回転円座に何度も参加したのは、この地であり、1885と1888年の間であった。これらの集会は実験的なもので、ドイルは、彼が茶番と呼んだ関連する治療(手順)と儀式の両方で決定的に重要であった。彼はまた、着席者たちの知性に疑問を呈した。 しかし、彼は夢中になった。彼がフリーメーソンになった1887年、彼は心霊研究学会に加わった。これは、言うなれば、彼のオカルトへの関心と信念の公的宣言であった。
1887年1月26日に、アーサー・コナン・ドイルが、ハンプシャー州サウスシーのフェニックス・ロッジ257で、フリーメイソンに入会したのは、非常に好奇心が強く、そして今や真剣にスピリチュアリズムに踏み込もうとしている、この心的状態においてであった。彼は27歳だった。」-Yasha Beresiner, Arthur Conan Doyle Spiritualist and Freemason, MQ, July 2007
ドイルが、シャーロック・ホームズの信頼できる相棒へのひらめきとなったジェームズ・ワトソン博士[Dr. James Watson]と友人になったのは、フェニックス・ロッジ257においてであった。ベレシナーは続けている:
「ドイルが、今や彼の心を占めているスピリチュアリズムの要素を発見することを期待して、多分希望して、フリーメイソン団に入会したと仮定するのは論理的であろう。 彼は確かに十分に推薦された。彼の提案者は、W・D・キング、後のウィリアム・デイビッド・キング卿[Sir William David King]、ハンプシャー州副知事、ポーツマスで最も顕著な公的な人物であった。彼は、4回の別の機会に市長に選出された。 彼の賛成者は、ジョン・ブリックウッド卿[Sir John Brickwood]、その市で同じように尊敬され成功を納めた醸造業者であった。ドイルは、速やかに位階を昇った。1887年の2月23日、彼は第2位階に合格し、そして一月後、3月23日に、彼はひとかどのマスター・メーソンとなった。」 -同上
ドイル波その後、彼の生涯で、ただ再加入するために数度、フリーメイソン団を辞した。 メーソン団は時として、すべてがシャーロック・ホームズに焦点を当てたものではなかったドイルの著作の中で言及された。 1926年に出版された『霧の土地[The Land of Mist]』の中で、ドイルは登場人物ウェザービーについて述べている:
「・・・それは、ウェザービーという名の、尊大なだけのばか者である。彼は、謎がないところで、謎について囁きと畏敬の念を持って話しながら、メーソン団の不明瞭な境界について不思議がっているものたちの一人である。その非常に現実的で凄まじい謎を有するスピリチュアリズムは、彼にとって、下品なことである。なぜなら、それは一般の人々に慰めをもたらすからである。しかし彼は、パラディオ様式の祭儀、古代の一般に認められたスコットランド儀礼、そしてバフォメット的な像についての論文を読むのが大好きである。エリファス・レヴィ[Eliphas Levi]は、彼の預言者である。」
彼の冒険全体を通して、シャーロック・ホームズ(メイソンではなかった)は、メーソンの組織と他の手がかりを容易に見抜いて、フリーメーソン団についてまったく博識であることが証明されてきた。
映画内の象徴
この分析は、実際のストーリー展開ではなく、むしろその映画全体を通して振りまかれた多くの象徴に焦点を当てるだろう。しかしながら、ここにはいくつかのネタバレがあるかもしれない。
シャーロック・ホームズは、今日の秘密結社から直接取られた多くの主題と象徴を含んでいる。 それらは非常に微妙で、映画の中でめったに説明されない。それは、普通の観客にそれらをほとんど見えないようにしている。「教養のある」観客にとっては、しかしながら、それらの象徴は容易に認識され、そして状況の中に置かれる。それらのいくつかは歴史的に正確ではないか、あるいはそれらを「フィクション的に」するために変更されてきているけれども、それらの主題の存在は、今日のマスメディアにおけるオカルト象徴主義の前例のない波と完全に合致している。それでは、それらのいくつかを見てみよう。
黒魔術の儀式
映画はシャーロックが黒魔術の儀式を解釈しているところから始まる。フードを被った人物(ブラックウッド卿)が、犠牲の祭壇の上に横たわった女性の前で呪文を唱えている。 その映画のオカルト主題は、まさに始まりから、たいそう提示されている。
混沌から秩序へ
一見些細なシーンで、わずかに「モルヒネで変容した」シャーロックが、管の中のハエに対してバイオリンの音符を演奏している。彼は自分の発見をのワトソンに説明している:彼が、ハエに無調のクラスタを演奏するとき、彼らは同期して、同心円状に飛び始めると。 このように、音楽理論を用いて、彼は混沌から秩序を作り出している。
「Ordo ab Chao」(Order Out of Chaos、混沌から秩序へ、と翻訳される)は、おそらく最も有名なフリーメーソンの格言である。 マッキーの百科事典は、古代職能メーソンの公式モットーとしての1395年以来のこの句の使用を記載している。「Ordo ab Chao」は、今や、スコットランド儀礼メーソンの、最高・名誉位階である33位階の公式モットーである。
上部に「Ordo ab Chao」の格言を有する第33位階の記章
一部のオカルト研究者たちは、その格言は、エリート(教団)にとって好ましい新しい政策と法を導入するために、大衆の中に恐れと混乱(混沌)を生み出す危機を作り出すための、エリートの性癖に言及していると主張する。 (訳注:もちろん、例の、問題→反応→解決ですね)「pièce of résitance」は、彼らが作り出したであろう一般的な混乱の期間の後の、オカルト・エリートに指導された新世界秩序の創作物であろう。この文脈では、同心円状に飛んでいるシャーロックの昆虫は、新世界秩序の無調の音符で催眠術にかけられた大衆を表し得るか?
ブラックウッドの独房
シャーロックがブラックウッド卿の彼の刑務所の独房を訪問する、彼は壁の上の奇妙な彫刻に気付く。その一つが際立っている:
この十字架につけられた薔薇の象徴は、中世に遡る錬金術的兄弟団、バラ十字会を表す最初の象徴であるとみなされている。
「バラ十字友愛団の元の象徴は、十字架につけられた象形文字の薔薇であった。その十字架はしばしば、3段のゴルゴダの丘の上に立てられていた。」- Manly P. Hall
ブラックウッド卿はバラ十字会員だったのか?
「バラ十字会員たち、錬金術的哲学者たちの一つの派閥(セクト)あるいは陰謀団(カバル)によって装われた名前;彼らは、言われてきたように、14世紀の初頭にドイツで、行動を開始、あるいは少なくとも最初に注目されるようになった。彼らは彼ら自身を、彼らが皆順守することを神聖に誓った厳粛な秘密によって共に束ねた:そして、その教団へ入る許可時に、ある確立した規範の厳格な遵守に対して、彼ら自身を義務づけた。彼らは、すべての科学、そして主として医薬について知っていることを装った:それに就いては、彼らは自身を復元者として公にした。彼らは、多量の重要な秘密、そしてとりわけ、賢者の石のマスターであるふりをした:そのすべては、彼らが古代のエジプト人、カルデア人、東方の三博士、およびジャイナ教の裸行者たちからの伝統を受け継いだと陳述した。
彼らは、彼らの教義のいくつかの枝(分家)に対応して、いくつかの名前によって区別されてきた。彼らは、人間が生きている期間を、ある種のいんちき薬によって保護し、そして若さを取り戻しさえするふりをしたので、彼らは不死身(仙人)と呼ばれていた;彼らは何でも知っているふりをしたので、彼らはイルミナティと呼ばれてきた;そして、彼らは何年も姿を消してきたので、後に大陸で始まったイルミネーテッドの派閥が彼らからその源泉を派生させる場合を除いて、彼らは不可視の兄弟団と呼ばれてきた。」– Enc. Brit., 3rd Edition, Vol. 16, 1797
一部の研究者たちは、バラ十字会員たちが、18世紀の初頭の間に、フリーメイソン団の「支配権を得た」と主張している。それは、今日の世界を形作る上で、ある重要でなお秘密の役割を果たしてきた。
研究室
シャーロックとワトソンが、「ドワーフの」研究室を綿密に調査するとき、いくつかの興味深い象徴が壁に刻まれている。
三角形の中のすべてを見通す目
探偵たちは、その実験室が先端科学とオカルト主義を混在させているらしいことを発見する。 もう一つの興味深い象徴が壁に見いだされる。
カバラの生命の樹(セフィロス、セフィロト)
「セフィロスの樹は、もともとハシディズムの精神と魂であった秘密の哲学の計り知れないほど貴重な大要とみなされるかもしれない。カバラは非常に貴重なイスラエルの遺産であるが、年ごとにその真の原理を理解しているものたちの数は減っている。 今日のユダヤ人は、もし彼が、彼の人々の教義の深遠さに対する理解を欠いていたなら、通常、無知の最も危険な型、現代主義に浸透され、そしてカバラを疫病のように避けられるべき悪として、あるいは、暗黒時代の黒魔術を生き延びてきたバカげた迷信として見なしがちである。しかしなお、カバラが供給する鍵なしでは、旧約、新約両者の霊的な神秘は、ユダヤ人によってそして非ユダヤ人によっても同様に、解かれないままに残るに違いない。
セフィロスの樹は、3つの垂直な列柱の中に配置され、そして22の経路あるいは小径によって連絡された10の明るい光輝の球からなっている。その10の球はセフィロスと呼ばれ、そしてそれらに、1から10の数が割り当てられている。その3つの列柱は、慈悲(右側)、峻厳(左側)、そしてそれらの間に、和解させる力として、温和[均衡]、と呼ばれる。その列柱はまた、知恵、力、そして美を表していると言われている。それらは、宇宙の三位一体の支柱を形作る。というのも、すべてのものの基礎は3つであると書かれているからである。その22の経路は、ヘブライ語のアルファベットの文字であり、そしてそれらに対して、象徴カードのタロットの一組の主要な切り札(大アルカナ)が割り当てられる。」 – Manly P. Hall, Secret Teachings of All Ages
ブラックウッドの魔法書
「教団」によって呼び出された後、シャーロックは、ブラックウッドの魔術書が彼を止めるための鍵であるとい告げられる。この魔術書は、このサイトの読者たちには認識されるであろういくつかの象徴を含んでいる。
中央の生き物は、著しくバフォメットのように見える。
エリファス・レヴィが描いたバフォメット
以下は、ブラックウッド卿の魔術書の次のページである:
このイメージは、フランスのオカルト主義者、スタニスラス・ド・ガイタ[Stanislas de Guaita]の版画によって強く触発されている。それは、1897年の本、『La Clef de la Magie Noire(黒魔術への鍵)』の中に見いだすことが出来る:
ド・ガイタは、バラ十字会員たちのカバラ教団(薔薇十字カバラ団)を1888年に創設した。そのことは、映画の中でのバラ十字主義への先行する参照と一致している。
教団
シャーロック・ホームズの中で 、教団は「現実世界の」フリーメイソン団と、容易に対比し得るオカルト兄弟団である。 その映画の中で、こう言われている、彼らの「秘密のシステムは、何世紀にも渡って、より大いなる善に向かって世界をかき回してきたが、しかしそれは、より邪悪な目的・・・暗い策謀あるいは実践的魔術のために使うこともまた可能である。」 教団は、政府や警察の中に、多くのメンバーを有している。
黒魔術の実践者、ブラックウッドは、彼が「壮大な目的」を有していると主張しながら、教団を力によって乗っ取る:新しい未来、同胞団によって支配される未来を作り出すために。映画の中でその後、ブラックウッドは言う。 「新しい秩序が・・・今始まる」、それは、今日起こっていると言われているイルミナティにより先導されている新世界秩序への言及である。
教団の王座に腰掛けているブラックウッド。背景のピラミッドは、究極の「イルミナティの象徴」である照射冠石を持っている。 アメリカの国璽を参照:
ブラックウッドの教団乗っ取りはおそらく、18世紀中のドイツのイルミニズムやバラ十字主義によるフリーメイソンの乗っ取りに言及している。その乗っ取りは、その教説の一部を抜本的に変更し、そしてその世界的なまん延に繋がった。
だから、ここに主たる略奪者がいる:このオカルトのすべて、魔法的な代物は、シャーロックが論理と科学で説明する詐欺であることが判明した。
だから、観客たちがそれらの象徴と兄弟団に曝された後、彼らはこれらの事はフィクションで、かなり馬鹿馬鹿しいものでさえあると告げられる。
これは、監督ガイ・リッチー[Guy Ritchie]がカバラに熟達したマドンナと結婚していたことを考えると、驚くべきことである。
さらにまた、映画の中で提示されたオカルト主義は、かなり暗く、脅迫的で、悪魔主義ぎりぎりである。そのことは、観客たちが何でもオカルトを悪に関連づけるように奨励する。それは事実ではないのだが。 このことについては、この記事で取り上げたハリウッドの偽情報で手に入る。
かなり不吉な最終場面で、シャーロックは、2010年に存在し得るマシンについて述べている:「単にラジオ波を使って命令を告げることによって、誰でもコントロールすることが出来る装置を想像してみたまえ・・・それが未来だ。」
皆にHAARP照射するのか? (訳注:マイクロ波照射もあるかも)
おわりに
その映画のオカルト要素は、監督ガイ・リッチーの想像の架空の産物として提示されているが、使用されたそのシンボルの多くは、実際のオカルト作品から取られている。その映画にかなりの「オカルトの信憑性」を与えるために、なんらかの研究がなされてきたことに疑いはないが、それはこれ以上のことを行っているようだ。
使用された象徴には特定のまとまりがあり、そのことがそれらを装飾的付加以上のものにしている。もっと正確に言えば、一連の手掛かりは、実際の秘密結社を指し示している。
それらは、隠喩的メッセージあるいはインサイダーの冗談の一種として、「知っているものたち」に対して配置されたのか? 監督は視聴者にシャーロック・ホームズを演じさせたかったのか? これらのシンボルは、確かに一つのことを意味している:我々はマスメディアの明確なオカルト化を目撃している。
元記事は
The Occult Symbolism of Sherlock Holmes By Vigilant February 8th, 2010
http://vigilantcitizen.com/?p=3230
おまけ
これは例えばこういう暗示じゃないかな?
日本は退場 (バイオハザード6が先かもしれませんが)
この業界はこんなことばっかり
本当は何もわかっていない人間も大勢いるんじゃないかな? そんな人は悪魔の仲間はやめなさい。そのうち契約期間が切れて、もろとも始末されますよ。真のインサイダーはことが起こる前に逃げ出す。(もちろんアウトサイダーでも「娯楽」通信を読み取ってわかったら逃げるというか、呪いをお返しするわけですが)
六ヶ所村が逝ったら、北米大陸も終わりじゃないかな? 嗤うのはだーれ?
by oninomae | 2012-08-01 20:31 | イルミナティ