静かな死 ドルテ・ズィーデントプフ + 白血病患者急増?
Das leise Sterben 静かな死 vendredi 21 octobre 2011
http://vogelgarten.blogspot.com/2011/10/das-leise-sterben.html
これは3月、福島原発が爆発した直後にドイツのニュース専門チャンネルn-tv オンライン版に掲載された記事です。タイトルからしてあまりに衝撃的で、当時とても和訳する気にならなかったのですが、福島から遠く離れた横浜でもストロンチウムの検出された今、翻訳してみることにしました。ここでインタビューに答えているドイツの女医ドルテ・ズィーデントプフさんは同じ時期、ドイツ第一テレビARD局の『遺伝子の中で荒れ狂うチェルノブイリ』 にも登場されていました。
ソース:Das leise Sterben
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ドルテ・ズィーデントプフ[Dörte Siedentopf]さんは20年来チェルノブイリ近郊の汚染地域を訪れ、現地とドイツとで、放射能の被害者達の救援活動を行っています。ズィーデントプフさんは核戦争防止国際医師会議 IPPNWのメンバーでもあります。n-tvとのインタビューでは白ロシアの村の人々の悲しみに満ちた生活とその静かな死について、そして原発事故の起こった福島を待ち受けている将来について語ってくださいました。
n-tv:20年間チェルノブイリの放射能犠牲者をご覧になっていらっしゃる経験から、日本人を待ち受けている将来についてどのようにお考えになりますか?
急性放射線障害に脅かされている原発作業員達の運命については誰しも想像がつくでしょうけれども、低線量被曝に晒される何千人、何万人もの人間にも着目しなければなりません。事故のおぞましい映像や、遅かれ早かれ死に見舞われ、あるいは病に倒れるだろう作業員達の運命にも関わらず、私達はあまりにあっさりと、低量被曝を受けた人々の間に長い年月に渡って広がっていくことになる病気を忘れてしまいます。
n-tv:福島原発周辺地域の放射能汚染に関する具体的な報告はありますか?
残念ながら信頼できる情報はほとんどありません。セシウムが環境に放出されたとらしいというのが私が最近耳にした情報です。そこでセシウムを例にとって説明しましょう。セシウムは生物学的にカリウムと似ており、人間の体は良性のカリウムとセシウムとを区別出来ません。セシウムは呼吸と食物を通して人体に侵入します。セシウムの身体への侵入を防ぐことは出来ません。人間の体に入ったセシウムは独立して細胞に取り付き、細胞のエネルギー源を破壊します。肝臓であろうと膵臓または脳細胞であろうと問題ではありません。。セシウムに取り付かれた細胞は、隣接する細胞を同様の状態にした後、死亡します。こうやって不気味な悪循環が始まるのです。生命は細胞から誕生しますが、この場合、細胞は死の出発点となるのです。
n-tv:細胞に取り付いたセシウムの潜伏期間はどれくらいですか?
それはセシウムを取り込んだ人の年齢によります。子供は細胞分裂を絶え間なく行っていますから、より大きな危険にさらされています。 成長期にある子供は常にエネルギーを必要とし、常に傷ついた細胞と共存していかなければならないのです。すでに臓器の成長が終わり、細胞分裂の総数が少ない成人は、即座には脅かされません。そう言う訳で、子供の方がずっと早い時期に悪性の疾患に見舞われます。チェルノブイリの経験から早ければ一年後から四年後とわかっています。成人の潜伏期間は20年から25年です。
n-tv:つまりチェルノブイリ事故から25年を経た今、当時いわゆる低線量被曝を受けた人間が発病しているということなのですか?
その通りです。当時の大人は25年間生き延び、今病気になっています。私達はそれを”静かな死”と呼んでいます。当時の子供達はもうとっくに発病しています。そして多くが死んでしまいました。
n-tv:人間の生殖活動にはどのような影響があるのでしょうか?
セシウムは遺伝細胞にも存在します。厄介なのはセシウムが女性の卵巣や卵細胞にも取り付くことです。 これらは再生しない細胞なので、生涯傷つくことになります。 男性の精子は再生しますが、生殖活動の中で、傷ついた情報が伝達されていきます。そうなるとまったく子供が生まれなくなるか、または生まれても、父親と母親から傷ついた情報を受け継いでいるのです。 その結果はとても想像できません。日本の責任者達はとっくに女性や子供を南に移住させていなければなりません。何故彼らがそれを実行しないのか、私には皆目理解が出来ません。 将来大量の白血病が出現するでしょう。今回のセシウム雲は日本人にとって大変な惨劇です。しかもその他の放射性核種についてはまだ何もわかっていないのです。
n-tv:ヨウ素とストロンチウムも話題に上っています。
ヨウ素というのは放射性ヨウ素のことで、子供の甲状腺に様々な影響を与えます。子供達は成長途上にありますから、甲状腺は大人よりも多くの放射性ヨウ素を取り込んでしまいます。チェルノブイリの経験から、子供達の甲状腺癌が飛躍的に増加することが予測されます。残念ながら日本の方々は覚悟をしていなければなりません。
n-tv:ストロンチウムは?
ストロンチウムもセシウムに似て、厄介極まりない核種です。人間の体はストロンチウムも区別することが出来ず、食物に含まれていれば吸収してしまいます。ストロンチウムは骨と歯に取り付いて放射を続け、血液(つまり赤血球や白血球、血小板と言った基本細胞)を製造する器官のある骨髄を攻撃します。これらの血液細胞はストロンチウムによって傷つけられます。それも生涯に渡ってです。というのはストロンチウムは一度取り付いた場所を離れることは決してなく、そこで短いベータ線を放射し続けるからです。
n-tv:事故を起こした原子炉の周辺地域がどれくらいの時間で再び清浄になったと言うことが出来るデータは存在しますか?
半減期というのは放射線の半分が消滅する期間を指すだけです。生物環境から放射性核種が完全に消滅する時期を想像するには、それぞれの半減期に10を掛けなければなりません。ストロンチウムとセシウムの場合はだいたい400年ということになります。つまり想像しうるあらゆる生物環境いたるところに低量の放射線が存在すると言うことです。もちろん地下水にも。
n-tv:汚染地域で生きること言うことを、どのように想像したらいいのでしょうか?
生きるですって? 何よりも人々は死んで行くのです。静かに死んでいきます。主に癌が原因ですが、あらゆる病気で人々は死んでいきます。ストロンチウムも大きく起因しています。例えばエネルギー交換が不可能となって心筋がやられます。ベラルーシーで行った診察は、子供達が2歳、3歳、4歳にして急性心不全で死んで行くことを証明しています。癌だけではないのです。腎臓不全、肝不全や多くは血液製造障害が原因で人々は死んでいきます。これらは「チェルノブイリ・エイズ」という名称で知られ、生き延びられるチャンスはほとんどありません。
n-tv:事故との共存が社会的に受け入れられることが最終的にあるのでしょうか?
外見上はあります。私はかれこれ20年に渡って定期的にチェルノブイリの周辺地域を訪れていますが、今でも現地の人々は事故のこと、自分達の将来のことについて語るのを嫌います。彼らは身を小さくして、死と共に生きています。死人を出さない家族はありません。 若い人々、うんと若い人々が本来は老人にしかありえない病に侵されています。 チェルノブイリでは、家を出た途端倒れて死ぬ若者がいます。急性の心不全です。20歳,25歳,30歳での心不全は決して珍しくありません。
n-tv: プルトニウムについてまだ話をしていません。もしも大爆発が起こったら環境に放出される可能性がありますね。
万一原子炉のひとつでも本当に爆発することになったら、私には想像したくもない惨事になるでしょう。プルトニウムはこの世で一番恐ろしい毒物です。福島の原子炉の燃料の半分はプルトニウムを含んでいるという話です。ほんの少量でもプルトニウムが体内に侵入すると肺癌に発展します。これに対して人間の体はまったく無防備です。そしてこれは不治です。何十万という人々が命を落とすことになるかもしれません。
(Peter Poprawa によるインタビュー)
白血病患者急増 医学界で高まる不安 投稿者:管理人@μSV/h 投稿日:2011年11月23日(水)00時18分49秒
http://8218.teacup.com/terramkc05/bbs/895
各都道府県の国公立医師会病院の統計によると、今年の4月から10月にかけて、 「白血病」と診断された患者数が、昨年の約7倍にのぼったことが21日に判明した。
これを受けて、日本医師会会長原中勝征は、原発事故との因果関係は不明として、原因が判明次第発表するとした。
白血病と診断された患者の約60%以上が急性白血病で、 統計をとりはじめた1978年以来、このような比率は例が無いという。
また、患者の約80%が東北・関東地方で、福島県が最も多く、 次に茨城、栃木、東京の順に多かった。
時間の経過と共に、こういうニュースが小出しに出てくるようになりましたね。 関東に住む以上は、本当に気を引き締めてかからないといけないという気持ちになります。
ただちに影響はないと枝野長官は言っておりましたが、 そろそろその ただちに の執行猶予が切れる時期にきたのかもしれません。
このニュース本当でしょうか?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1476376999
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これを「エヴィデンス」がない、「因果関係が不明」などと言って、カウントしなければ、「白血病リスクはゼロ」だとか、「誰一人核放射線で死んでいないし、今後も健康被害を受けない低線量」だとかいうことになるんですよネ。「科学者」はすごいと思う。それともこの情報が、ガセネタ?専門家のかた、肯定なり否定なり、ちゃんと発表して下さい!!統計はあるはずだ。
まあ、もともとこんなことも有名ですがネ。
玄海原発周辺で白血病が増加 全国平均の6倍
http://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-4139
あるいは、これも
原子力発電所周辺で小児白血病が高率で発症 ―ドイツ・連邦放射線防護庁の疫学調査報告―
http://cnic.jp/modules/smartsection/item.php?itemid=122
(こういった事実は、「それがどうした」という扱いを受けてきたわけですが)
広範囲が、現時点ですでに原発周辺類似、これが本当なら、もっと時間がたてば、それ以上の汚染地帯という事実が判明していくのでしょう。
伊達市でも規制値超=コメのセシウム検査で―福島 時事通信 11月29日(火)0時5分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111129-00000000-jij-soci
福島県は28日、伊達市の旧小国村と旧月舘町の農家3戸で今年生産されたコメから国の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る放射性セシウムが検出されたと発表した。最高値は1050ベクレルだった。既に少量が流通したとみられ、県は農家などに出荷自粛を要請した。
県農林水産部の鈴木義仁部長は「(県産米の)安全性については調査を進め、改めて判断する必要がある」と述べ、県が先月出した「安全宣言」を見直す可能性を示唆した。
福島県では、先に福島市大波地区(旧小国村)で暫定規制値を超えるセシウムが検出されている。政府は同地区のコメの出荷停止を県に指示しており、旧小国村と旧月舘町に対しても同様の措置を取る見通し。3地域はいずれも近接している。
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玄海原発周辺でも、こんなことはないんですヨ
千葉・柏の市有地、地層で45万ベクレル検出 (2011年11月28日22時02分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111128-OYT1T01070.htm
千葉県柏市の市有地で局所的に高い放射線量が検出された問題で、環境省は28日、地表から深さ5~10センチの地層で1キロ・グラムあたり最高約45万ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。
調査は今月1、2日に実施された。同省は「東京電力福島第一原発事故で放出された放射性物質が蓄積している可能性が高い」と指摘。セシウムを含む雨水が側溝側面の破損した部分から浸透し、放射性物質の濃度が増したとみている。同省は追加調査を行い、汚染範囲などを推定する。
柏市が10月に発表したこの地層近くの調査結果では、最高で同約27万ベクレルの放射性セシウムが検出されている。
@sayakaiurani
うちゃか。
原発爆発後の雨の日に怪死した柏の養鯉場の鯉。ほとんど処分(国の指示で)されたけど、そのうち冷凍保存されていた鯉が最近すさまじいベクレ具合を計測した。当時は、病だとか、地震で世話できなかったからだとか散々言ってた奴等、泣きながら鯉処分して、最近自ら計測を実践したおじさんに謝れ!!
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玄海原発周辺でも、こんなことはない。 ただし、今のところは。
追記
ネット上の書き込み「白血病患者急増 医学界で高まる不安」について 2011.11.29
http://www.med.or.jp/people/info/people_info/000614.html
日本医師会が、このような発表を行った事実はありません。
本文中には、「各都道府県の国公立医師会病院」との表現がありますが、そもそも医師会病院は、国公立ではありませんし、統計の数値につきましても、現段階でそのようなデータについて確認できず、信憑性を疑わざるを得ないものであります。
また、一部一般紙に掲載されたものであるとの噂もございますが、確認したところ掲載した事実はないとの回答を得ております。
日本医師会は、今回の福島第一原子力発電所事故に関しては、政府に対し正確な情報を国民の皆様に提供するよう求めているところでありますし、本会からの情報の提供に関しては、正確な情報提供に心がけております。
国民の皆様とともに安心・安全な医療を進めて参る所存でございますので、今後ともご理解いただきますようお願い申し上げます。
平成23年11月29日 日本医師会長 原 中 勝 征
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これは記録しておく
「現段階でそのようなデータについて確認できず」だとすると、どのようなデータがあるのか?それを公表してほしいものである。まさか、何も報告がないわけもあるまい。 (追記: 私は、有名人の白血病報道の増加だけを見ても、発病はかなり増えていると思うので、日本医師会長の「宣言」もあまり信用していない)
感染症週報はこちら
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/weeklygraph/index.html
これも載せておきます
事故後白血病多発と報告 チェルノブイリシンポ 2006/02/07 14:24 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200602/CN2006020701004237.html
旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリ原発事故から4月で20年になるのを機に、広島大(広島市南区)で7日、国際シンポジウムが開かれ、ベラルーシのナタリア・サバ国立血液・小児がんセンター副院長が事故後に小児白血病が多発していると報告した。
ウクライナの隣国ベラルーシは放射性降下物で大きな被害を受けた。事故をめぐり、ベラルーシの白血病多発が報告されるのは初めてという。 同センターは今後、広島大原爆放射線医科学研究所(原医研)と協力、患者の被ばく状況の解析などを進める。 サバ副院長は、ベラルーシで1990年から2004年に発症した0-14歳の急性白血病例1117を調査。最初と最後の5年間を比べると、当初はリンパ性白血病が多発し、後には骨髄性白血病が増えたという。
ラ・アーグ再処理工場周辺の白血病 消えない疑惑
http://www.acro.eu.org/cnic1.html
ヒロシマの記録1947 8月
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/mediacenter/article.php?story=20100903101819827_ja
1947/8/1
日本医療団広島県中央病院が平和祭診断会を開催。7日までに7人の白血病患者みつかる
他は
http://www.hiroshimapeacemedia.jp/mediacenter/search.php?mode=search&query=%E7%99%BD%E8%A1%80%E7%97%85&keyType=&type=all&results=10&page=25 など参照
白血病急増のネット情報に関し日本医師会に、引き続き「患者調査」について厚生労働省に電話照会を行った
http://www.asyura2.com/11/genpatu18/msg/772.html
投稿者 宮島鹿おやじ 日時 2011 年 11 月 30 日 21:26:28
厚生労働省における東日本大震災の対応状況
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ru9f-att/2r9852000001rur6.pdf
患者調査
➢宮城県の一部地域及び福島県の全域について調査を行わない旨決定し、当該県へ連絡済み。
白血病 各年10月
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/10syoubyo/suiihyo12.html#07
いままでも、コツコツ増えてきていますが、これがどこまで増えるのか?
白血病入門(2)初期症状と血液データの読み方 2011年08月23日
http://onodekita.sblo.jp/article/47519322.html
政府統計
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001083497
ここでは死亡数。まだ白血病の死亡数は7%くらいしか増えていないらしい。しかし、患者数はもっと増えていると推測される。このことは、もうしばらくすると、ここの数値にも現れることだろう。ただし福島と宮城の一部は除く?らしい。
by oninomae | 2011-11-28 20:00 | 放射能・ラジオハザード