ヤフー絶滅作戦 タンポポ日記
http://blogs.dion.ne.jp/tanpopo0817/archives/10253854.html
日本でヤフーと言えば孫正義を思い浮かべてしまうが、でなければユダヤ陰謀論者にとっての、山びこ「YAHOO~!」であるだろう。ヤッホーはユダヤの山の魔神ヤハウエのことである。
だがしかし、「ガリバー旅行記」から採られた可能性も高いのではないだろうか?第四話の「フウイヌム国渡航記」にこの”ヤフー”が登場してくる。(引用注: 奴隷人間のことですね。もともと、帝国主義者用語でしょう)
様々な冒険を経て、ついに船長となった医師ガリバーは、ポーツマスを出航するが、途中、バルバドスなどで雇い入れた船員(海賊)たちによって、置き去りにされてしまう。その置き去りにされた地であるフウイヌム国は、高潔な理性を持つ”馬”、フウイヌムたちが支配していた。彼らは言葉によって会話を交わし、家族や家を持ち、会議によって国家を運営している。
ガリバーはこのフウイヌムの客人となる。
このフウイヌム国に、ヤフーと呼ばれる醜い動物が住んでいて、フウイヌムたちに家畜のように使われている。
頭部と胸には、ぎっしりと毛が生えている。個体によって、れ毛だったり直毛だったりするようだ。あごにはヤギのようなひげがあり、背中には長いたてがみ、そして四肢の前面にもぎっしりと毛が生えているもののほかの部分は黄褐色の肌がむき出しになっている。
尻尾はなく、尻もつるんとして、肛門にだけ毛が生えている。おそらくは地面に座るとき、その部分を守るためだろう。―
今までいろいろな国を旅してきたが、こんなにも不愉快で、やり場のない嫌悪感がこみ上げてくる動物は始めてだった。-
少なくとも四十匹ほどの群れが隣の畑から飛んできて、私をぐるりと取り囲み、怖ろしい顔で威嚇したり吼えたりする。-
このおぞましいけだものの数匹は、枝をつかんでひらりとその木の上に飛び移ったかと思うと、なんとわたしの頭上から糞をぼとぼとと垂れ流しはじめたのだ。―
いまにも息が止まりそうになる。
「ガリバー旅行記」ジョナサン・スウィフト 角川文庫より抜書き
ガリバーはフウイヌムの登場によって救われるが、フウイヌムはガリバーを見て、「ヤフー?」と言っている。
フウイヌムが言うには、ヤフーは小ずるく悪意に満ちており、ありとあらゆる動物の中でも、とうていものを教えられないらしい。
ところが、ヤフーに似ているガリバーが、言葉を理解し、理性の欠片らしきものを満ち合わせていることを知り、フウイヌムたちは驚く。
ガリバーを助けたフウイヌムの主は、例によってガリバーの祖国のことなどを色々尋ねてくる。求めに応じてガリバーはイギリスを始め、ヨーロッパの人間や国家などについて話を始める。
ここで私のテーマである「なぜ戦争を起こすのか」という問題も登場してくる。
戦争は、時には君主の野心によって起きることもある。こうした君主は、いま治めている土地の広さ、あるいは臣民の数に、けっして満足することはないのだ。
また、大臣たちの腐敗が原因となることもある。失政に対する臣民の不平を抑え込んだり、ほかに向けさせたりするために、主君をそそのかして戦争を起こすのだ。
意見の違いから何百万人もが命を落とすこともある。―
こうした意見の対立から起きる戦争は、ひときわ激しく、血なまぐさく、いつおわるとも知れない。ささいな問題であればあるほど、対立はさらに激しくなるのだ。
ときには二国の君主が、どうみてもそんな権利があるはずもない第三国の領土を巡り、戦争を始めることもある。―
よその国が飢饉により衰弱したり、疫病により多くの人民が死に絶えたり、国内の派閥争いで揺れていたりするときには、侵略しても正当な行為とみなされる。―
また、同盟を結んだ国であっても、その都市のひとつがわが国にとって便利な位置にあったり、我が国の領土の欠けを満たして完全な形にするのに都合のいい土地があったりするときには、やはり攻め込んでもかまわない。
よその国民が貧しく無知な場合は、そんな野蛮な生活から救い出して文明化してやるためなら、侵略して半分を殺し、残りの半分を奴隷としても許される。
「ガリバー旅行記」より
このほかにも、人間、特に欧米社会における政治家などの醜さを、これでもかと書き連ねている。
対するフウイヌムたちの方はといえば、友愛と博愛をもっとも大切にしており、どれほど遠くから旅をしてきたよそ者であっても、近くの隣人と同じように扱うという、”フリーメイソン精神”を披瀝している。
その高潔な精神を持つフウイヌムたちは、憎むことを知らないそうだが、一方で「ヤフー」たちを地上から殲滅させるかどうかについては、会議で話し合っている。 (メイソンが人間を地上から殲滅しようとしているというお話と共通している)
悪意に満ち、災いのもととなるヤフーたちを、去勢すれば、黙っていても根絶やしにできるいう意見もでてくる。
始めのヤフーは、山の上泥から二匹が生まれたと伝説では言われてきたが、ガリバーを発見し、実は海から渡ってきたのだろうという、至極まともな意見に落ち着く。
つまり、ヤフーたちは私たち人間と同じ種族であったけれど、フウイヌムという支配者の下で生活するうちに、まったく原始的な動物に成り下がってしまった。そして、人間のもっとも醜い精神だけが残ってしまったのだ。
スウイフトのガリバー旅行記は、読まれるべき本である。
だが、こうした一般的な人類を憎むという精神はいただけない、政治的な風刺は評価できるが、醜さを発揮しているのは支配層であって、一般庶民は慎ましく暮らしているものだ。たしかに道徳感は落ち続けているが、それも政治やマスコミの責任であることは明白だ。
ヤフーとは聖書の神であるだけではなく、私たち堕落した人間のことを指す言葉であるようだ。(引用者:帝国主義者・「大いなる商人」たちが、奴隷たるべき被征服民たちをこう呼んだわけです。原住民殺戮・奴隷狩りの合い言葉・追い込み言葉でしょう、YAHOO~と山林に隠れている原住民に叫ぶのは)
造物主と、その造物主が作ったとされる最も醜い生き物「人間」、肉体を悪とみなす、グノーシス的、メイソン思想の現れであろう。
スウィフトが父をなくし、母に捨てられて叔父に育てられ、精神を病んでまともな生活を送れず、廃人として死んでいったのも、メイソンの曲がった教えによって、多数の人間を嫌悪していたからではないだろうか。まるで魔道に落ちアレイスター・クロウリーのような、スウィフトの最後であった。。(引用注:イングランドとアイルランドの軋轢の中に生き、またイングランドでの「栄達」への失意もあったことも辛辣な風刺人間となった大きな要因かもしれません。また、晩年はメニエール病を患っていたとか。しかし、メイソンは、ほかの人間より、すぐれている、偉いのだと思っていたかもしれませんね)
人間の間引きはギリシャ哲学の時代のはるか以前から、こうした結社員たちにより、口伝によって語り継がれてきた。
スウイフトの「ガリバー旅行記」も、そうした口伝を比喩によって仄めかした作品のひとつであるようだ。
そして、「オデュッセイア」のように、何も知らない庶民のためではなく、哲学的思想を持った支配者たちの「閃き」のために、今でも語り継がれているのだろう。
++
おまけ
PART Ⅳ A VOYAGE TO THE COUNTRY OF THE HOUYHNHNMS
CHAPTER Ⅰ
"The Yahoos, a strange sort of animal described."
by oninomae | 2011-07-16 18:59 | ホロコースト