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地球温暖化、それとも地球寒冷化?本当に氷は溶けているのか? F・ウィリアム・イングドール


地球温暖化、それとも地球寒冷化?本当に氷は溶けているのか? F・ウィリアム・イングドール
Global Warming or Global Freezing: is the ice really melting? By F. William Engdahl (globalresearch.ca) 2009年9月24日 翻訳:為清勝彦 Japanese translation by Katsuhiko Tamekiyo

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つい最近の芝居がかった国連演説でオバマ大統領は、「気候の脅威」について世界が揃って抜本的な対策をとるべきだと訴えた。

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「気候の脅威」とは、一般に「地球温暖化」と言われているが、自動車や石炭発電所など人工発生源から人間が排出するCO2が地球を暖かくし、地球上の四分の一以上が洪水の脅威に晒され取り返しのつかないほど北極・南極の氷床が溶けてしまうという理論のことを意味する今時の婉曲表現である。オバマ氏のドラマ仕立てのシナリオにはたった一つだけ問題がある。科学的に完全に間違っているのだ。2007年以来、極の氷床は厚みを増しており、溶けていない。そして、地球は冷えており、暖まってはいない。

架空の豚インフルエンザで死ぬ恐怖だけでは不十分なのか、BBCやCNNなど世界のマスコミは、どんどん溶けていく氷床をテレビで見せて恐怖を煽り、人々を不安で眠らせないようにしている。さらに最近では、国連事務総長の潘基文(バン・ギムン)がわざわざ北極の流氷の上に立ち、人間のCO2排出が毎年「千億トン」の極氷を溶かしており、30年もすれば北極の氷は消えてなくなると訴えている WWFという団体は、北極の氷の溶けるスピードがあまりに速いので8年もすれば海水面が1.2メートル上昇し、「世界の四分の一が洪水の被害を受ける」と主張している。本当に恐ろしい話だ。さよなら、ハンブルク、ニューヨーク、アムステルダム・・・

潘基文の派手なスタント・ショー(写真はこちら。AFPBB News)は、綿密に計算されて工作されたものだ。

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彼の乗った船が氷のためにようやく北極点の700マイル(1,100km)圏に入れたに過ぎないことは報道されていない。そして、北極の氷はいつも夏には溶けて9月に再び氷り始めるが、彼がスタントを披露したのは夏だったことも説明されていない。

北極の氷の実態は全く違う。毎年夏には1千万平米の海氷が溶けるが、いつも9月には再び氷結し始める。現在、氷の面積は、昨年の同時期よりも50万平米拡大している。昨年の面積は、最近の記録では最も低かった2007年9月に比べると同じく50万平米拡大していた。 (イリノイ大学のCryosphere Todayを参照されたい)

これから極夜(白夜の逆で昼も暗闇)の数ヶ月を経て来年の4月までには、140万平米に回復するであろう。それ以上になる可能性も高い。イギリスのサイエンス・ライター、クリストファー・ブッカー(Christopher Booker)が述べているように、「たとえ全部の海氷が溶けることになっても、ジントニックのグラスで氷が溶けたときに水嵩が増える程度にしか海面は上昇しない」。

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キュウリから太陽光線?

現在の地球温暖化プロパガンダの脅しは、政治家とゴールドマンサックスなどのウォール街の金融機関の格別な利益のために盛り上げられている。金融機関は新手のカーボンクレジット金融先物を取引することで何十億ドルもの利益を上げる立場にある。彼らは総力を挙げて世界を脅し続け、12月のコペンハーゲンの地球温暖化サミットで京都のCO2排出削減条約を継承する取り決めをしようとしている。 バラク・オバマとそのウォール街のパトロンが推進する地球温暖化法案は、米国議会の下院で可決されたが、保守的な上院はまだ通過していない。これは米国の納税者に10兆ドルほどの負担となる (引用注:この額はよくわかりませんが)

ゴードン・ブラウン首相が地球温暖化の音楽隊BBCにフル出演しているイギリスでは、太陽の光をはじき出すように宇宙空間に鏡を設置するとか、二酸化炭素を吸収するように人工の樹木を高速道路に植える(吸収後に撤去して地面に埋める)など、王立協会が「気候操作技術」を使った過激な計画を提案している。最近の金融破綻の被害で失業している数千人のイギリス人を遊ばせておかないように仕事を与えることにはなるかもしれないが、すでに銀行救済で限度に達している納税者の負担を無駄遣いするだけのことである。有名な風刺作家ジョナサン・スウィフトのガリバー旅行記の中で、キュウリから日光を取り出そうとする架空の人物にガリバーが出会う話があるが、それに匹敵する茶番劇である。(参考、青空文庫 『ガリバー旅行記』 第三章「飛島・ラピュタ」2.発明屋敷の節)

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米国地球物理学連合(American Geophysical Union)の定評ある地球物理学研究誌に発表された新たな研究「対流圏温度への南方振動の影響」(J. D. McLean、ニュージーランドのオークランド大学地理学地質学環境科学部のC. R. de FreitasR.M. Carterによる)によると、1950年以降の過去50年の間に、熱帯気候の変動の81%はエルニーニョと呼ばれる太平洋の気象現象に関連があることが確認されている。そして残りの19%は、太陽熱の放射の増加に関連するとしている。人間活動による排出の出る幕はない。

エルニーニョ(科学者は、エルニーニョ南方振動=ENSOと称している)は、周期的に発生する太陽の噴火活動に関係があると、気候学者や天体物理学者は考えている。

カナダのシュローター太陽活動周期研究所(Schroeter Institute for Research in Cycles of Solar Activity)のシオドア・ランドシャイト博士(Dr. Theodor Landscheidt)は、ENSOは「地球の気候の自然変動の最大の要因である。1982年と1983年の強いENSO現象のとき、ペルー沖の海面温度は7℃以上暖かくなったが、これがカリフォルニアの洪水やアフリカの日照りを激化させるなど、他の地域の気象に強い影響を与えたことが判明している」と語っている。

また、ランドシャイト博士は、「エルニーニョとラニーニャは、太陽活動の変動という外的強制力によるものである。ENSOの不規則性のほとんど全てが太陽活動で説明可能であり、1年を超えるような長期予測さえ可能である。これは理論にすぎないものではない。過去二回のエルニーニョについて私が行った予測は正しいことが証明されている。最近の一回については、二年以上も前から予測できていた」とも言っている。 (Solar Activity Controls El Niño and La Niña) 

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地球温暖化問題を積極的に唱えているジェイムズ・ハンセン(James Hansen)でさえも、「未来の気候変動を正確に明らかにするような長期的気候変動要因は知られていない。(略)太陽照射の変動による自然要因は、長期的な気候変動という意味では、大循環モデルのみを使った比較で推測されたものよりも大きな意味を持つ可能性がある」と認めている。

エルニーニョは、世界各地の洪水、渇水などさまざまな異常気象に関連している。大西洋では、太平洋の異常気象から1年から1年半遅れて影響が現れる。3年から4年ごとに発生する傾向がある。ラニーニャは、太平洋のサイクルの冷却段階に関連付けられている。

米国のNOAA(海洋大気庁)によると、振動のエルニーニョ段階では、北米の中西部(の北部)と北東部の州では平年よりも暖かい冬が発生する。一方、カリフォルニアと米国南西部ではかなり湿気が増し、メキシコ湾北部とメキシコ北東部では平年よりも湿度が高く寒冷になる。アジアとオーストラリアの一部では、エルニーニョによって乾燥状態が発生し、森林火災の原因となっている。

これがまさに地球温暖化の恐怖の合唱隊が、人間の二酸化炭素排出の結果、発生しているものだと、言い張っているもののようである。あるいは現在「気候変動」という狡猾な言葉に変えて言っているもののようである。


千年前は暖かかった?

スウェーデンの新しい研究(ストックホルム大学自然地理学・第四紀地質学のHaakan Gruddが発表)では、石炭発電所や自動車が存在する以前、歴史的に何百年も前の時代と比べて、今日の北極圏は暖かくないことが確かめられている。Gruddの研究は、「20世紀の終わりが、新記録というほど例外的に暖かかったわけではない。十年単位、百年単位で見ると、750年、1000年、1400年、1750年前後の時期も同じぐらい暖かいか、もっと暖かかった。西暦1000年を中心に200年間の長い温暖期があったが、これは20世紀末よりも遥かに暖かく、他の地域の古気候学のデータでも裏付けられている」と結論付けている。 (H. Grudd, Torneträsk tree-ring width and density ad 500–2004: a test of climatic sensitivity and a new 1500-year reconstruction of north Fennoscandian summers, Climate Dynamics, Volume 31, Numbers 7-8 / December, 2008) 簡単に言えば、千年前の地球は今日よりも暖かかった。その当時、大気に二酸化炭素を吐き出すSUV(スポーツ用多目的自動車)や石炭発電所があったという記録は残っていない。

こうした真面目な科学研究について問題なのは、主流マスコミに完全に無視されていることであるマスコミは、バラク・オバマが国連演説で話したような恐怖のシナリオや、北極の氷床で潘基文が演じたドラマの方が好きである。

奇妙なことに、私が知る限り、地球温暖化問題の主唱者は、ENSOと地球の気温変化を関連付けようとしていない。我々は、エルニーニョを違法化し、太陽の噴火活動を禁止するよう提案すべきだろうか? CO2排出を禁止したり上限を設けたりするよりは、遥かに科学的に意味がある。

一つの新興宗教として地球温暖化を信じることは自由かもしれないが、地球温暖化教の高僧たちは、数年前に石油ピーク教を持ち出してきたのと同じ、そして、資産証券化という現在の巨額の金融瓦解をもたらしたのと同じマネーの神に仕える高僧であることは認識しておくべきだ。石油ピークなどの恐怖と同様に、地球温暖化も、強力な既得権益の投資家が地球をコントロールし続けるために、世界の人々が犠牲になるのを納得させるための企てであるというのが真実だわずかな人数のエリートが権力を増大させる一方で、世界の大部分の人の生活水準を引き下げようという新型マルサス主義のために、気候問題を悪用するミエミエの策略である。

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原文の紹介
Global Warming or Global Freezing: is the ice really melting?
http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=15356
GlobalResearch.ca
http://www.globalresearch.ca/
F.William Engdahl ホームページ
http://www.engdahl.oilgeopolitics.net/


コペンハーゲン合意 コペンハーゲン最後のテキストは国際取引税が取り入れられている 2009年12月19日
http://icke.seesaa.net/article/136063150.html

コペンハーゲン最後の合意文書の草案は金曜日の早朝に練り上げられた。そこには、金融取引に対する国際税の条項が盛り込まれている。この税金は直接ワールドバンク(世界銀行)に支払われるようになるだろう。オバマ大統領はアメリカからグローバリストの手に富が大量に移動されることを認めることで、議会をバイパスしようとしている。

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モックトン卿、アレックス・ジョーンズなどが警告しているように、コペンハーゲンではグローバリストは何も得るものはないだろうというのは最初からの謀略であるようだ。エリートは横車を押して、彼らのアジェンダからライオンの分け前を確実に得ようとする。 それは、アメリカの家庭に対して少なくとも年3000ドルにもなる世界政府の巨額の税金も含まれており既に、厳しい不況、二桁の失業、生活水準の悪化に苦しんでいるアメリカ国民にのしかかるだろう。

元記事

Final Copenhagen Text Includes Global Transaction Tax: Obama set to bypass Congress and approve massive transfer of wealth to world government Paul Joseph Watson Prison Planet.com Friday, December 18, 2009
http://www.prisonplanet.com/final-copenhagen-text-includes-global-transaction-tax.html








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追記

「デービッド・アイクの予言」が本当に!  Kazumoto Iguchi's blog  2009年 12月 21日
http://quasimoto.exblog.jp/11816175/

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by oninomae | 2009-12-20 19:08 | 政治詐欺・政治紛争  

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