衆院「小選挙区比例代表並立制」の過剰代表(欠陥)に慢心する民主党のファスケス by toxandoria
衆院「小選挙区比例代表並立制」の過剰代表(欠陥)に慢心する民主党のファスケス 民主主義の危機 by toxandoria 2009-09-07
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090907
レーゲンスブルクの風景(Souvenir Ser.2007年4月) (これは皮肉ですかね?参照:DVD・German Black Intelligence(Deutsche Verteidigungs Dienst))
Celine Dion Pour que tu m'aimes encore (これも皮肉?すいません。オリジナルと変えてしまって。文章はそのままですのでご容赦を)
この記事の内容は次回の記事で書く予定の「政治における逆選択現象(Adverse Selection=情報の非対称性=一般国民によって良質の社会的価値(良貨)が捨てられ、劣悪な同価値(悪貨)が選択されること)の問題とも深く関わる。
そして、この「逆選択現象」の代表的事例が「小泉・竹中劇場」による『買弁資本主義』(参照、下記<注>)への無反省と「8.30総選挙」における『民主党の衆院・小選挙区比例代表並立制の過剰代表』への無関心である。
このため、現代日本における『買弁資本主義』による格差拡大の責任者たる竹中平蔵の人材派遣会社大手「パソナ」会長への就任(推定年俸1億円?)の如き不埒なニュースが全く無批判のままセレブ情報扱いで流れている。
<注>買弁資本主義・・・ 買弁とは、中国の清朝末期~人民共和国成立期までに活躍した、外国の商社・銀行などの仲介者となった中国人商人のこと。これが転じ、外国政府あるいは外国金融資本等に隷属して中間利益を得たり、自国と自国民の利益を抑圧する売国ビジネスが跋扈する資本主義。市場原理主義下における<格差発生否定論>など、堕落した<ご都合主義アカデミズムの詭弁/関連参照、下記★>を弄しつつ『小泉劇場』で米国型市場原理主義の旗を振り、郵政民営化を煽った竹中平蔵は、まさに現代日本の“買弁資本主義”と“奴隷労働産業”の頭目である。
★竹中平蔵:日本経済がアメリカ以上に低迷する理由(混迷経済の処方箋)、
http://president.jp.reuters.com/article/2009/09/03/EF86AE1A-8B00-11DE-B6F7-60F73E99CD51.php
★竹中平蔵:日本経済を再生する方法とは(混迷経済の処方箋)、
http://president.jp.reuters.com/article/2009/09/04/B0571632-8B03-11DE-B405-0EC03E99CD51.php
「8.30総選挙」における『民主党の衆院・小選挙区比例代表並立制の過剰代表』がもたらした「逆選択現象」で目立つのは、保坂展人(社民党)、戸倉多香子(民主党)ら本物の民主主義政治の実現を真剣に願いつつ地道な努力を積み重ねてきた現役の国会議員(ないしは候補者)たち、つまり日本民主主義の更なる進化(深化)のため今後の大なる貢献が可能な有為の人材を落選させてしまったことである。
“腐れ自民党”に限らず、今や“期待の民主党”といえども、日本の政党史がその黎明期いらい任侠・暴力・ヤクザ・ゴロツキ・徒党集団と深い関わりを保持してきた事実と全く無縁とは言い切れぬことを忘れるべきではない。無論、今の民主党がその悪辣な徒党フィクサー集団らの大きな影響下にあると主張するつもりはない。ただ、一般国民が些かでも権力に対する警戒心を緩めると、<期待の民主党が、これまでの自民党と全く同じ暴政に堕す可能性=ファスケス暴走の可能性>が芽生える恐れがあるということだ。それこそが、冷厳な「政治のリアリズム」である(関連参照、下記◆)。
<注>ファスケス(fasces)・・・ ファシズムの語源とされるラテン語で、それは共和制ローマの統一シンボルである「複数の鋭利な刃を束ねた杖」のこと。つまり、専制か民主制かの体制の如何を問わず、必ず政治権力の深奥に根を張ることになる暴力性のこと。その一般制度化が軍事・検察・警察等の殺傷・拘束・拘留・逮捕等の実行・強制・執行権力である。
◆2009-08-19 続、「日本核武装論と日本政府」の背後に潜むヤクザ・暴力団(ゴロツキ徒党政治)の伝統、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090819
◆2009-08-16 「日本核武装論と日本政府」の背後に潜むヤクザ・暴力団(ゴロツキ徒党政治)の伝統、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090816
このような観点からすると、民主党の岡田克也幹事長が9月6日・夜のNHK番組で、民主党がマニフェスト(政権公約)に掲げた衆院議員の比例代表定数80削減について“比例中心だと第3党が主導権を持ち、かえって民意がゆがめられるので、若干の比例を残し、ダイナミックに政権が代わる小選挙区を中心にした制度がいいと述べ、あくまで削減を目指す考えを示したこと”については、その誤りを厳しく批判すべきである (参照、下記★)が、この“誤り”について多くの国民は気づいていない節がある(9/7、NHKテレビ・PM7時ニュース/世論調査、必実行マニフェスト・期待項目の上位に、この議員定数削減がランク!)。 (引用注:本当に「国民」が希望しているのだろうか?まあ、そんな人もいそうですが。後者なら、もうお陀仏ですか。いや、フランケン・ゾンビ化か)
★比例削減方針変えず=岡田民主幹事長、 (へへへ、「誤り」ではなくわざとです、へへへ。)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090907-00000003-jij-pol
仮に、下記ブログ▲の数字を基に現行の衆院・小選挙区比例代表並立制で民主党マニフェストのとおり比例部分を「180人→100人へ削減」した場合の議席占有率(全体)を試算すると次のとおりになる(概数計算、誤差無視)。
自民党24.8%→22.8% 公明党4.4%→2.8% 民主党64.2%→65.8% 共産党7.0%→0.17% 社民党4.2%→0.17% みんなの党4.2%→0.15% 国民新党1.7%→0.125%
▲上脇博之 ある憲法研究者の情報発信の場・・・民意を歪める小選挙区制はやはり廃止するしかない!、http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51238905.html
無論のこと、この形で総選挙が実際に行われた場合には、国民の投票行動と各政党の戦略変更があるので、このような試算が十分に有為なものとは言えないが、少なくとも民主党マニフェストどおり比例部分が「180人→100人へ削減」されると、一人勝ちした政党以外で、特に弱小政党は、風で飛ぶような軽い存在となるので、議会制民主主義の根本たる健全な批判力が機能せず「数の論理」の下で少数各派の多様な批判力が封印される恐れがある。 つまり、様々な国民一般の意思が抑圧されるファシズムへの道が、そこから浮かび上がってくる。 (引用注:もともとそれが目的ですが。クラウンからの指令ですよ)
マニフェスト政治を礼賛する空気が過剰に蔓延り過ぎるのも考えものである。誰が言いだしっぺか知らないが、いかにもアカデミックでエラソーな人物がマニフェストなどと外来語をかかげると聞こえは良いが、所詮、それは見積書であり、企画コンペであり、飲み屋のリップサービスの類と大して変りがないと見ておいた方がよい。その本質は“絵に描いた餅”であり、言い換えれば“スマートな偽装看板”である。 (引用注:マニのフェスティバル=悪魔のお約束です)
もちろん、何も看板を掲げぬよりはマシなのだから、問題はそのマニフェストが国民一般の目線でよく考えてみたら明らかに奇ッ怪なものであるということになれば、やみくもに実行せず修正すればよいだけのことだ。それにもかかわらず、それに拘るならば不埒な助平心を疑われて仕方あるまい。
(はいはい、ちゃんと「ペンタ」を掲げてますので、よろしく)
「外部経済論」ではないが、少数各派の多様な批判力や一般国民の様々な日々の思いの中にこそ政権政党自身の発展のタネが隠れていることを忘れるべきではない。
特に、人口比で見たときの国会議員数については、必ずしも日本が世界の先進国の中でずば抜けて多いわけではないことも指摘されている(参照、下記グラフ&ブログ記事▼)。
ともかくも、民主党にせよ、自民党にせよ、近未来の日本型「民主主義の赤字」がファスケスを剥き出しにしたファシズムと化すことだけは、御免を被(こうむ)りたい。
各国の人口10万人当たりの国会議員数(下記ブログ▼より転載)
▼「議員定数」の罠、http://takashichan.seesaa.net/article/120440203.html
以下は元ページで
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20090907
++
衆院選[第45回, 2009年]の開票結果を読む+選挙制度を考える
http://deztec.jp/design/09/09/01_politics.html 掲載データを加工転載
(クリックで拡大します。現状でもひどいものですが、これをさらに改悪しようとするとは、まさにファシストです)
追記参照
さらに選挙制度について たかしズム「ネトウヨ、バカウヨ、ネット右翼、恥さらし、売国奴、日本の恥」を語るための、たかしのブログ 2009年09月02日 (バカサヨも言って下さい。何主義でも、何人でもバカはバカ)
http://takashichan.seesaa.net/article/127034503.html
小選挙区比例代表併用制(ドイツ)、小選挙区比例代表並立制(日本)。どこの学者が名付けたかは知らないが、実に紛らわしい名前を付けたものである。「ドイツも日本も同じ小選挙区制だ」と印象付けたい「魂胆」が丸見えである。しかし、その内容は実際には「全く別物」なのだ。ドイツの小選挙区比例代表併用制は、日本の小選挙区制と違い、議席配分は完全に政党の得票率を元になされる。小選挙区の結果は単に、比例の名簿順位を決定するに過ぎない。最終的な議席配分は限りなく「完全比例代表制」に近い結果となる。 我が国の単純小選挙区制の欠点を完全に克服したのがドイツの選挙制度なのだ。ドイツの選挙制度は世界的に見ても優れたものであり、日本の選挙制度の「対極」にあると言ってよい。この二つに紛らわしい名前を付けるところが、先ずもっていじましい。
しかるに現在民主党と自民党は、この不公平な日本の選挙制度の中でも「比較的公平な」部分である比例部分を何と!80議席も「削減」しようと目論んでいるのだ。「税金の無駄遣いをなくす」を口実に国民をだまし、民主主義の根幹に係わる選挙制度を歪めることは、取り返しのつかない結果をもたらす。考えても見よう。歪んだ選挙制度で多数を得た政党が、自らの手で自分の都合のよいように選挙制度を次々に変えていったら、行き着く先は独裁政治に決まっているではないか。
民主党の国会議員削減の方針は国民主権の否定。 村野瀬玲奈の秘書課広報室
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1406.html
ここに関連リンク多数あります。
by oninomae | 2009-09-07 22:31 | 政治詐欺・政治紛争