人類のゆくえ 訳者あとがき by 林陽 1
超暴露 人類のゆくえ 訳者あとがき 1996.1 林陽
本書は”Black Helicopter Over America: Strikeforce of New World Order” by Jim Keith, Illuminet Pressの邦訳で、昨年徳間書店より出版した『超極秘・第四の選択宇宙植民計画の巨大陰謀』に続く、ジム・キース[Jim Keith, 1949-99]の最新作である。
著者は、世界陰謀論研究では屈指の若手アメリ力人ジャーナリスト。火星植民計画の謀略を暴いた前作に続き、本書では、地球上を単一世界政府にまとめ上げ、全地球規模の社会主義独裁を打ち立てんとする国際超エリート集団の秘密計画が、現在どのような形で、どこまで具体化しつつあるのかを、詳しくレポートしている。いわば、『第四の選択』の地球編ともいうべき本である。
本書の原題は、「新世界秩序の攻撃部隊・アメリ力上空の黒いヘリコプター」である。ソ連邦解体、東西冷戦体制の終焉を決定づけたといわれる、一九八九年末のあの歴史的なマルタ会談[Malta Summit]以後、アメリカ大統領やゴルバチョフ、各国指導者の口からしきりにきかれるようになった「新世界秩序」(ニュー・ワールド・オーダー)という言葉がある。
平たくいえば、核や人口過剰、戦争、資源枯渇、環境破壊といった、危機に瀕した地球の抱える世界規模の諸問題を解決し、自由・平等・博愛の保障する平和な新時代を築くために、各国は相互依存性を強く認識し合い、政治・経済・軍事等あらゆる面で一つになって協力しなければならない、というものだ。
理想世界への明るいイメージをわれわれの潜在意識に植えつけるこの「新世界秩序」という国際標語と「その攻撃部隊・黒いヘリコプター」とは、何とも異質な組み合わせではないか。新世界秩序は、この黒いヘリコプターをもって何を攻撃しようというのだろうか。不吉な響きをもつ、この黒いヘリコプターとは何なのか。新世界秩序とは、本当に、われわれが頭に思い描いているようなものなのだろうか。
マルタ会談から一年経って勃発した湾岸戦争に先立ち、当時のアメリ力大統領ジョージ・ブッシュは、議会でこう宣言した。
「湾岸危機は歴史的協力の時代に移行するための絶好の機会である。この混沌たる時代からニュー・ワールド・オーダーが出現する」。
議会はこの宣言をもって湾岸派兵部隊の編成を決定、ブッシュは一九九一年一月一七日、次の宣言とともに湾岸戦争を開始した。
「これは、歴史的展開である。われわれは一年で冷戦の長い時代を終結させるという大展開を遂げたのである。われわれは、われわれ自身と後代のためにニュー・ワールド・オーダーを作り出す機会を今や手に入れたのだ。 法の定めが諸国家の行動を支配する世界である。 これに成功すれば--成功するだろう--われわれはニュー・ワールド・オーダーを実現できる。この秩序の下、信頼できる国連はその創設者たちの約束とビジョンを全うするために、その平和維持力を行使できるのだ」。
この国連「新秩序軍」が大々的に投入された湾岸戦争は、冷酷な独裁者サダム・フセイン対正義の戦いである、と広く宣伝されたが、あれほど莫大なカネと戦力、国土の破壊、人命の犠牲を払って行われたにもかかわらず、いざ戦争が終結したときフセインは健在だった。あのハイテク戦争は、新世界秩序軍の最新技術兵器を試すためのものにすぎなかったという報告がある。
次に起こったソマリア[Somalia]軍事介入においても、新秩序軍は民衆と国土の破壊以外ほとんど何も結実しなかった。黒い大型ヘリが民家にミサイルを撃ち込む恐るべき映像が今も頭に焼きついて離れない。
いったい、新世界秩序とは何なのだろうか。殺裁による平和というものがあるのだろうかという、基本的疑問が出てくる。
ジム・キースは、ここ数年来、国連が「世界の諸国家の集合的意志」であると標榜し、国連下部機関を通して各国に押しつけてきた「新世界秩序」が、実は一〇〇年以上も前にイギリスで結成された共産主義グループ、「フェビアン協会[Fabian Society]」の長期計画にすぎない、と指摘している。
各界著名人ばかりで編成されるこの協会は、さらにイルミナティ、フリーメーソンといった秘密結社ともからみ、世界全体を社会主義独裁の下にまとめ上げることを目的としている。
その具体的計画は、オルダス・ハクスレー[Aldous Leonard Huxley, 1894-1963]の『ブレーブ・ニュー・ワールド[Brave New World]』、
H・G・ウェルズ[Herbert George Wells, 1866-1946] の『新世界秩序[The New World Order]』、
ジョージ・オーウェル[George Orwell, 1903-50]の『1984』
など、フェビアニストらが書いた近未来をテーマにした半SF作品の中に明確に示されている。
『ブレーブ・ニュー・ワールド』も『1984』も、一部の超エリート集団が支配する近未来のテクノロジー文明の中で、人類がまるで焼印を押された家畜のように奴隷化してゆく様を描いている。
『ブレーブ・ニュー・ワールド』の中で、ハクスレーはこう書いている。 「最後に、人類はわれわれの足下に伏し、自由を投げ出してこういうだろう。”どうか奴隷にしてください。その代わりパンを"と」。 ハクスレーによると、「二一世紀が世界支配者の時代」になる。 (1)Aldous Huxley, Brave New World, (Bamtam Books, 1958), p.xvii
メーソンの有力な哲学者でフェビアニストのマンリー・ホール[Manly Palmer Hall, 1901-90]も、今から六〇年前に書いた『古代哲学講義』の中で、類似の予告をしている。一般人が自分を治められるほどに十分強く、十分に賢明な時代はまだ到来していない。エキスパートのみが治めるに値する。二〇〇年以内に、人類はプラトンとアリストテレスの神々にかしずくとの予言が、今から一〇〇年前になされている。哲学の神々がふたたび世界を支配するのである」。(2)Manly P. Hall, Lectures On Ancient Philosophy, (PRS, 1929).
これはSFなどではない。 彼ら社会主義エリートらが長年練ってきた計画の公式声明なのである。
超暴露 人類のゆくえ 訳者あとがき(林陽) 1996.1 p299-303より
参照
旧ソ連の反体制派ウラジーミル・バコフスキーがEU独裁制へ警告する 1
http://satehate.exblog.jp/10568079/
旧ソ連の反体制派ウラジーミル・バコフスキーがEU独裁制へ警告する 2
http://satehate.exblog.jp/10568113/
事実上の専制の正式化 by Henry Makow Ph.D. January 8, 2009
http://satehate.exblog.jp/10591228/
共産主義とNWO :ウォール・ストリートのユートピア詐欺 By Henry Makow Ph.D.
http://satehate.exblog.jp/10630063/
流出したシオニストの計画は合衆国に該当するか? by Henry Makow Ph.D. May 26, 2009
http://satehate.exblog.jp/11654643/
リーダーシップ/王権/米国の地位/国連/イスラエル by Svali
http://satehate.exblog.jp/10539028/
等
by oninomae | 2009-06-21 03:26 | イルミナティ