メモ: 「少食は健康長生きのもと」の理由についての研究

Cell. 2007 Sep 21;130(6):1095-107. Links
Nutrient-Sensitive Mitochondrial NAD(+) Levels Dictate Cell Survival.
Yang H, Yang T, Baur JA, Perez E, Matsui T, Carmona JJ, Lamming DW, Souza-Pinto NC, Bohr VA, Rosenzweig A, de Cabo R, Sauve AA, Sinclair DA.
Department of Pathology, Paul F. Glenn Laboratories, Harvard Medical School, 77 Avenue Louis Pasteur, Boston, MA, 02115, USA.

A major cause of cell death caused by genotoxic stress is thought to be due to the depletion of NAD(+) from the nucleus and the cytoplasm.

Here we show that NAD(+) levels in mitochondria remain at physiological levels following genotoxic stress and can maintain cell viability even when nuclear and cytoplasmic pools of NAD(+) are depleted.

Rodents fasted for 48 hr show increased levels of the NAD(+) biosynthetic enzyme Nampt and a concomitant increase in mitochondrial NAD(+).

Increased Nampt provides protection against cell death and requires an intact mitochondrial NAD(+) salvage pathway as well as the mitochondrial NAD(+)-dependent deacetylases SIRT3 and SIRT4.

We discuss the relevance of these findings to understanding how nutrition modulates physiology and to the evolution of apoptosis.

PMID: 17889652 [PubMed - in process]

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                 David Sinclair, PhD

カロリー摂取の削減は万病に効く? ハーバード大学がメカニズムを発見
2007年09月23日 09:23 発信地:シカゴ/米国
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2287533/2173899


【9月23日 AFP】栄養分は減らさず摂取するカロリーだけを大幅に減らすと、ヒトに限らず、イースト菌も、ネズミも、サルも、長生きするのはなぜか―、その謎が解き明かされたとハーバード大学医学部(Harvard Medical School)のデービド・シンクレア(David Sinclair)教授の研究チームが20日、医学雑誌「Cell」に発表した。

 研究によれば、食餌制限と長寿に相関関係があるのは、「摂取カロリーが減る」というストレスに分子レベルの反応がおこり、これにより重要な細胞機能が維持され、身体が加齢に伴う病気に抗するのを助けるからだという。

 人体の細胞を用いた実験によって、人間の細胞に必要な栄養分は確保した上で摂取カロリーを減らすと、細胞の動力源ともいえるミトコンドリア内部で連鎖反応が始まり、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)と呼ばれるコエンザイム(補酵素)が増強されるのが示されたという。

 それがSIRT3、SIRT4という2つの遺伝子から生まれる酵素の活動を活発化させ、ミトコンドリアのエネルギー出力が上昇し、細胞の老化を妨げるという。

 Sinclair教授は、「NADの増加によりいかなるメカニズムが作用するのかについてはまだ確認できていない」としつつも、「(加齢とともに作動するように)あらかじめ人体にプログラムされている細胞の死滅が、これにより大幅に阻害されるということは示された」とする。

 また、「SIRT3、SIRT4と細胞の生存との関係が明らかとなったのは今回が初めてだ」と語る。

 つまり、カロリー摂取量を減らすとミトコンドリアが強化され、加齢とともに生じる病気を避けることができることになる。

 これまでもアルツハイマー、卒中、心臓病、糖尿病には、ミトコンドリアのDNAが損傷を受けて細胞が死滅することが関係すると見られており、健康維持にミトコンドリアが重要であることはわかっていたものの、今回の研究で細胞の燃料庫ともいえるミトコンドリアが細胞の生命に決定的であることが改めて証明された。

 またSinclair教授は、「ミトコンドリアは細胞の守護神である。ミトコンドリア内部のNADを増やし続ければSIRT3とSIRT4を刺激し、長期間にわたり他には何も要らないことになる」と語る。

 細胞核など、細胞内のその他のすべてのエネルギー源が消滅しても、ミトコンドリアさえきちんと機能していれば細胞は生き続けるのだという。(c)AFP


参考

Mechanisms of Aging
http://www.benbest.com/lifeext/aging.html


Life Span May Depend on Shifting Toward Survival, Not Putting Brakes on Metabolism
http://focus.hms.harvard.edu/2003/May16_2003/genetics.html


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細胞概略: ⑧がミトコンドリア

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ミトコンドリアの働き:エネルギー通貨物質ATPの生産

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NADH等の還元力を電子伝達系でATPへ変換

Localization and functions of the human sirtuins Sirt1, Sirt2 and Sirt3.
http://genomebiology.com/2004/5/5/224/figure/F4


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Sirtuins as potential targets for metabolic syndrome
http://www.nature.com/nature/journal/v444/n7121/abs/nature05486.html


Functions of SIRT3 and SIRT4 in regulating the entry of acetate or amino acids into central metabolism.
http://www.nature.com/nature/journal/v444/n7121/fig_tab/nature05486_F4.html


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             Dr. Leonard Guarente (MIT)

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Model of the effects of SIRT3, SIRT4 and SIRT7 in different tissues during calorie restriction
http://www.nature.com/nature/journal/v444/n7121/fig_tab/nature05486_F5.html


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単純に考えれば;

カロリー制限(適切な少食) → NAD+ (サルヴェージ)合成活性化 → NAD+ レベル上昇(以下が順調で死ににくい) → SIRT3(アセチルCoA合成酵素2の活性化) と SIRT4(アミノ酸分解の抑制)も活性化しつつ → NADH →  ATP → 元気で健康長生き

たまには(笑い)、ポジティヴな紹介。

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                    にゃーんだって?
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by oninomae | 2007-09-30 06:23  

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