イスラエル:暗黒の源流  ジャボチンスキーとユダヤ・ファシズム 1

イスラエル:暗黒の源流  ジャボチンスキーとユダヤ・ファシズム
http://bcndoujimaru.web.fc2.com/archive/Vladimir_Jabotinsky1.html#1bu リバイバル

第1部 序論:イスラエルの真の開祖  (2006年1月)

[ニュルンベルグ・トーキョー裁判史観の呪縛]

 第2次世界大戦以前の日本の考古学にはある不思議な慣習があったという。発掘が1万年前の地層に届くとそこで自主的に作業をやめた。皇国史観に抵触する発掘結果が出ることを恐れたのだ。それほどにこの歴史観の束縛と暴力性は強かった。1877年の米国人生物学者エドワード・S.モースによる大森貝塚の発見が無かったとしたら、縄文文化の存在すら無視されていたかもしれない。第2次世界大戦終了後の1949年になって一人の考古学マニアの手によって旧石器時代の遺跡が日本で始めて発見された事実は、日本の歴史研究にとって国際的な恥辱に他なるまい。

 このエピソードが「御主人様のご意向」に対して極度に敏感なこの国のアカデミズムの体質を象徴している。大戦が終わると、「御主人様」は大日本帝国からGHQに、その「ご意向」は皇国史観からニュルンベルグ・トーキョー裁判史観、端的にはホロコースト史観へと変わった。そして現在に至る。

 この公式歴史観を極めて簡単にまとめると次のように言えるだろう。

 《第2次世界大戦は『全体主義(ファシズム)と民主主義との戦い』であり、ドイツ、イタリア、日本の敗北と、民主主義勢力の勝利によって、全体主義(ファシズム)が跳梁した時代は1945年に終了した。》
 《ナチス・ドイツのホロコーストによって600万人を殺されこの大戦で最大の被害者となったユダヤ人は、中近東地域で唯一の民主主義国家イスラエルを建国した。》


 日本では、イスラエルとシオニストに対する批判的な研究をする人でさえ、多くの場合、それとナチスやファシストとの関係に至ると歯切れが悪くなる。ましてユダヤ系資本を含む英米勢力がナチスを支援していたことには触れようとすらしない。この公式歴史観に抵触する可能性を敏感に察知して懸命に自主規制に努めている様子がうかがえる。この体質はまたマスコミと出版界のほとんどすべてに共通である。

 もちろん欧米でもこの歴史観に対する反逆はタブーなのだが、ホロコーストを否定してアカデミズムから追放されている研究者でなくても、レニ・ブレンナー[Lenni Brenner]やトニー・クリフなど左翼ユダヤ人を中心に、シオニストとナチスやファシストとの関係についての調査と研究が、シオニズム批判の一環として行われている。

 一般にシオニストに対する批判的な研究は多くの困難を伴う。ホロコースト否定論でなくても、「ホロコースト産業」の著者ノーマン・フィンケルシュタインのように、ADLなどのシオニスト団体による数々の妨害を被る。しかし学会の中には(ホロコーストを否定しない条件付だが)その支援活動もあり、執拗に出版妨害や脅迫を繰り返すシオニストに対する反発はユダヤ人・非ユダヤ人に関わらず強い。

 そしてシオニストの中でも特にそのあり方を決定付けたと断じてよい人物、ウラジミール・ジャボチンスキー[Ze'ev Jabotinsky]についての資料は、日本語ではほとんど得ることができないが、英語情報になら豊富に存在する。ブレンナーはジャボチンスキーに関する豊富な研究成果をインターネット上でも公開しているし、またこの男が基礎を置いたユダヤ・ファシズムに対する告発は決して無視できるほど小さなものではないのだ。


[ジャボチンスキーとユダヤ・ファシズム]

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 彼の名前はおそらく日本ではほとんどなじみの無いものだろう。ましてこの人物がイスラエルとシオニズムの歴史の中でどのような役割を果したのか、日本では全くといってよいほど知らされていない。そこでこのシリーズの発端として、彼の略歴と現代史の中での位置を非常に簡単にではあるが紹介しておきたい。

  ウラジミール(ゼエヴ)・ジャボチンスキー は1880年に、ウクライナのオデッサで伝統的なユダヤ人の家庭に生まれた。新聞記者として過ごした後、20世紀初頭からシオニスト運動に身を投じる。第1次世界大戦中は英国軍の一部にユダヤ人部隊を作り、当時パレスチナを領有していたオスマン・トルコと戦った。なお、一部に彼が最初から英国のスパイであったとする主張があることを記しておく。

 1921年に彼は世界シオニスト機構(WZO)委員に選出されるが、ハイム・ワイツマンら主流派とは最初から意見が対立した。主流派はパレスチナの土地をアラブ人から上手に買い取ることで平和裏にイスラエルを建国させようとしていたが、ジャボチンスキーは、アラブ人との衝突は避けられずアラブ人と戦って屈服させる以外に建国の方法は無い、と主張したのである。

 彼は強調した。『彼らは、自分が「鉄の壁」に相対していると悟った場合にのみ、シオニズムを受け入れるだろう。そのときに彼らは、ユダヤ人国家を受け入れる以外に選択の余地が無いことに気付くのだ。』 これは彼の政治方針「 鉄の壁the Iron Wall 」として有名である。彼の夢はヨルダン川をまたぐ「ユダヤ帝国」の創設であったと言われ、またその民族排外主義は際立っていた。ワイツマンは彼を「ユダヤ・ファシスト」と呼んだ。

 1923年にジャボチンスキーはWZOを離れてリヴィジョニスト・シオニスト同盟を形成、続いてラトビアのリガで青年団体ベタール[Betar] を組織した。ベタールは各国に支部が作られ多数のユダヤ人青年からなる過激な民族主義組織となり、彼の運動の推進軸となっていった。ここからメナヘム・ベギン[Menachem Begin]や
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イツァーク・シャミール[Yitzhak Shamir] など、
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後のイスラエルを支える重要人物が輩出することとなる。

 1930年代になって彼はイタリア・ファシストに接近し、彼をファシストとして高く評価したムッソリーニは喜んでベタールを迎え入れた。このイタリアの独裁者は彼の黒シャツ隊に命じて海軍基地で彼らに軍事訓練を施し、これを本格的な戦闘組織として確立させたのである。さらに1936年にスペイン内戦が始まるとパレスチナのベタールはフランコ支持を明確にした 。彼は自他共に認める本物のファシストだった。

 当然ながらジャボチンスキーとベタールはヒトラーの民族排外主義を賞賛し、ドイツのベタール組織はナチ親衛隊に倣い茶色の制服で身を包んだ。また彼らのドイツでの運動に加わった者の中に、後に米国に渡ってネオコンの種を蒔いたレオ・シュトラウス[Leo Strauss]がいた。シュトラウスはしばしばジャボチンスキーと会い、ナチ関係者とも親しく付き合っていたのである。

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 ジャボチンスキーは1920年代から何度か米国に渡り彼のユダヤ・ファシズムを根付かせたが、その流れはやがて、イスラエルを支える米国のシオニスト団体、ユダヤ系ロビーとシンクタンクの中心として成長する。またこのことは米国内で彼のファシズム運動を支援・推進した勢力があったことを示す。シュトラウスをその源泉の一つとし今日のブッシュ政権を支えるネオコンがこの流れの先端に位置している事実に注目すべきだろう。 G.W.ブッシュの祖父プレスコットは、ロックフェラーやフォード、ハリマンなどと共に、ヒトラーを支えた米国の大資本家群の一人 だったのだ。

 1938年にイタリアで反ユダヤ法が制定され1939年に第2次世界大戦が開始された後に、ジャボチンスキーは1940年にニューヨークで生涯を終えた。しかし事実として、彼の作った流れはそれ以降より強化され拡大されていくのである。

 彼が創設に力を尽したユダヤ軍事組織ハガナー[Haganah]、そこから出てベギンが指導するテロ組織イルグン[Irgun]、その分派でシャミールが所属したテロ集団レヒ[Lehi](アブラハム・スターン[Avraham Shtern]に指揮されスターン・ギャングとも呼ばれる)は、ジャボチンスキーの武闘路線を実現させていった。 レヒは大戦中にナチスとの接触に努めたことでも有名である。そしてベギンとシャミールに率いられるベタールは1948年のイスラエル建国時にヘルート(自由)党を創設、これが現在のリクード党の元となる。

 またジャボチンスキーの当初からの政治方針である「鉄の壁」は、指導部の「左派」「右派」という表面上の区別に関わらず、パレスチナにおけるシオニストの不動の方針として第2次大戦前から現在に至るまで貫かれている。イスラエル初代首相ダヴィッド・ベン・グリオン[David Ben-Gurion] の実際の所業は、自らが「ウラジミール・ヒトラー」と罵ったこの人物が主張していたものと異なることはなかった。
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いやそれ以上であったかもしれない。そしてその口実となったのが《ホロコースト》であったことは言うまでも無い。

 シオニストの牽引車はベタール直系の集団であった。ベギン率いるイルグンは1946年のキング・デイヴィッド・ホテル爆破事件(英国人、アラブ人、ユダヤ人など91名が死亡)を実行し、1948年にはレヒやハガナーと共同してデイル・ヤシン大虐殺を主導した。またレヒはアラブ人のほかにパレスチナ問題の解決に努めるシオニストに都合の悪い欧州の要人たちを暗殺していったのだ。

 しかし彼らユダヤ・ファシストの行為 は実質的に何一つ咎めを受けることもブレーキをかけられることもなかった。 国際連合(正しくは連合国群、つまり《第2次大戦勝ち組連合》)は彼らのテロと虐殺を黙認したうえで、アラブ人が到底のめない「パレスチナ分割案」を示し、結果としてイスラエル建国を承認した。《ホロコースト》は実に核兵器にも勝る戦略兵器であった。その後4次の中東戦争を経て、1978年にエジプト大統領サダトは米国キャンプ・デイヴィッドで「鉄の壁」と相対していることを悟った。彼の目の前にはベギンが立っていたのである。

 その後ベギン政権の命を受けたリクードのアリエル・シャロン[Ariel Sharon] は、
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1982年にイスラエル軍を率いてレバノンにあるパレスチナ難民キャンプを砲撃し、一説に犠牲者3500人とも言われるサブラとシャティーラの大虐殺を行った。

 このジャボチンスキー直系に属するベギン、シャミール、シャロン、そしてベンジャミン・ネタニヤフはイスラエルの首相となっている
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《注記:このリストにはエフッド・オルメルトも加えるべきだが》 。
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2005年にシャロンはリクードから離れたが、しょせんは国際的な圧力をかわすための擬態に過ぎず、ユダヤ・ファシストがその国の支配者である実態に何らの変化も無い。

 現実のイスラエルは、ユダヤ選民主義とゴイ(異民族)に対する蔑視に固まり、パレスチナ人へのアパルトヘイトを強行し、200以上と言われる核兵器で身を包み、常に近隣諸国に対して戦争の脅迫と謀略的な攻撃を繰り返す「鉄の壁」国家である。

 イスラエルに尽した人物には「ジャボチンスキー賞」が授与されてきた。イスラエルにはジャボチンスキー財団、ジャボチンスキー研究所などもあり、ベタールはシオニズムを支える組織として現在もその力を誇る。ちなみに、第1次ブッシュ政権で高官を務めたネオコン、ダグラス・ファイス[Douglas J. Feith] の
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父親はベタールの闘士だった。

 もちろんイスラエルの一般国民にはジャボチンスキー集団のヒトラーやムッソリーニとの関係は一切伏せられ、彼は「偉大な愛国者」として祭られる。
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現在のシオニストたちは彼の運動とヒトラーやムッソリーニとの歴史的な関係を問われると、当時の状況ではやむを得ぬ「擬態」だった、という論法を使い、それ以上の突っ込みを受けると「反ユダヤ主義」を持ち出して相手を脅し黙らせる。

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 一方、ジャボチンスキーとナチスの取り巻きだったレオ・シュトラウス は、「ナチの再現を阻止するためにリベラルなアメリカを変革する必要がある」という詭弁を弄した。そのネオコンの弟子たちの所業についてはここで改めて申し上げるまでもあるまい現在、この者たちの敷いた路線に従って、米国と欧州は「ビッグ・ブラザー」によるファシズム体制へと向かいつつある。

 これが真相なのだ。イスラエルはその誕生前から現在に至るまで一貫して「ユダヤ・ファシズム国家」である。《シオニスト=ネオコン》は、ドイツ・ナチスとイタリア・ファシズムを受け継ぎ発展・深化させた純正ファシスト集団に他ならない。

 以上に述べた事柄については今後の連載の中で詳しくご説明することとしよう。


[ファシズムによって仕掛けられた戦争は継続中である!]

 米国では人々は極右シオニストを指して「ジャボ」と呼ぶ。もちろんジャボチンスキーから採った呼称である。この「ウラジミール・ヒトラー」がイスラエルの開祖であり、現在のイスラエルと米国がこの男の末裔、つまり「ジャボ」たちによって動かされていることは、シオニストに反対するユダヤ人なら誰でも知っていることだ。

 にもかかわらず、アカデミズムに首を突っ込む者たちは、ユダヤ人・非ユダヤ人とに関わらず、この事実をあるがままに語りたがらない。ニュルンベルグ・トーキョー裁判史観に抵触しそうな地層を発掘してはならないのである。

 この歴史観によれば、1945年以降は、「復活をたくらむ勢力」はあるものの、「実体としてのファシズムは存在しないはず」である。現に「シオニストやネオコンはナチスを批判している」ではないか。そうか! それはよかった!

 そもそも「ホロコーストを疑う者やイスラエルに反対する者」こそが「復活をたくらむ反ユダヤ主義のファシスト、ネオ・ナチである」からして、「米国やイスラエルの指導部がファシストであるはずはない」のだ!

 ところで昔ジャボチンスキーなるファシストがいて、どうやら今日の米国とイスラエルにも縁が深そうだが・・・・、実際のイスラエルの所業を見ると・・・・、「過去のユダヤ・ファシストの悪影響への反省が足りない」ということで、ちょっと苦しいけど何とかごまかせるが・・・・、米国シオニスト=ネオコンは・・・・。弱った! まあ、これには触れないで、とやかと(く)言う奴は陰謀論者かネオ・ナチにでもしておこう!

 レニ・ブレンナーなどの優れた研究者でさえ、ジャボチンスキーに関する膨大な研究をこの歴史観の範囲内に収めようと腐心している様子がありありとうかがえる。日本では秀逸なブレンナーの研究成果を一般に広める努力すら極めて少なく、欧米で悪名高いこのファシストの名前も日本ではほとんど知られない。インターネットで検索してもわずかなサイトでまともな扱いが見られる程度である。

 確かに「ファシズム時代のシオニズム」(レニ・ブレンナー著:芝健介訳:叢書ウニベルシタス)が2001年に出版されてはいるが、この本の原題はZionism in the Age of the Dictators(独裁者の時代のシオニズム)であり、the Age of the Dictatorsをわざわざ「ファシズム時代」と読み換えるところに、この研究を公式歴史観の範囲内にとどめようとする翻訳者と出版元の意図が見え透く。どうやら現在は「ファシズム時代」ではないらしい。

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 さらに、ジャボチンスキーに関するブレンナーの最も優れた研究書「The Iron Wall(鉄の壁)」は未だに和訳本が出ていないのだ。

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 実際の歴史は次のように言えるのだろう。《ファシズムによって仕掛けられた戦争は、1945年以降も途切れること無く現在まで継続している!》 と。

 戦闘が欧州や日本などから離れて中近東や中南米などの世界各地で継続され、同時にマスコミや出版などの非軍事的手段を武器とする「情報・心理戦争」が全世界で展開される、というように、戦争の局面が変わっていただけではないのか。ニュルンベルグ=トーキョー裁判史観ではそれを《戦後》と呼ぶ。その中で、あのユダヤ・ファシストが夢見た「イスラエル帝国」が、実現に向けてその歩を進めてきたのである。

 ジャボチンスキーに関する資料は出版物よりもむしろインターネットによって豊富に手に入る。もちろん複数のデータを比較して信頼度を検討しなければならないが、私はこのシリーズではもっぱらインターネットを通して入手可能な英語資料を使用する。その方が読者諸兄にその原文を確認していただくのにも便利だろう。《注記:このシリーズで取り上げるインターネットサイトにはすでに閉じられているものがあるかもしれない。》


【以上、参照資料】   
http://www.chroniclesmagazine.org/Chronicles/November2004/1104Perspective.html
http://www.larouchepac.com/pages/interviews_files/2005/051122_iran_tv_interview.htm
http://100777.com/node/1256
http://members.tripod.com/Cato1/strauss-bio.htm
http://www.washington-report.org/backissues/0798/9807048.html
http://www.marxists.de/middleast/brenner/index.htm
http://www.marxists.de/middleast/ironwall/
http://www.marxists.de/middleast/isrpalndx.htm
http://www.swans.com/library/art11/mdolin10.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Vladimir_Jabotinsky
http://en.wikipedia.org/wiki/Likud
http://en.wikipedia.org/wiki/Betar_%28youth_movement%29
http://en.wikipedia.org/wiki/Lehi_%28group%29
http://www.counterpunch.org/brenner05252005.html


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by oninomae | 2014-03-04 23:50 | 魔術=詐欺とイルミナティ  

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