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NATO "戦争は平和だ"という時代に"1984年"再訪  Ross Ruthenberg

NATO "戦争は平和だ"という時代に"1984年"再訪 Ross Ruthenberg Global Research 2012年5月21日 2012年5月23日 (水)
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/nato-1984-3fbb.html

世界平和の現状とNATOの保護する責任(R2P) 政策にかんがみて、また適切なバランス感覚を維持するために、定期的にジョージ・オーウェルの著書『1984年』を再検討する必要がありそうだ。

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シカゴでのNATOサミットの精神に沿って、その明日のための教科書から幾つかの引用をご覧にいれたい。


* "もし党が過去に手を加えて、あれもこれもかつて発生したことのない事件だと宣言できるのであれば、それこそ疑いもなく、単なる拷問や死より、はるかに戦慄すべきことではなかろうか。"

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* "新語法の中心的目的は思想の範囲を縮小することだというのが分らないのかね?ウィンストン、どんなに遅くてもだ、少なくとも二〇五〇年までには、いまこうして僕たちの交している会話を理解できる人物が一人もいなくなるということを考えたことがあるかね? 思想の全潮流は一変してしまうだろう。現実にいまわれわれが理解しているような思想は存在しなくなる。正統とは何も考えないこと-考える必要がなくなるということだ。正統とは意識を無くすということになるわけさ"

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* "あらゆる時代のあらゆる指導者は、信奉者達に対して、世界に関する誤った見方を押し付けようと努めて来た。"

* "ビッグ・ブラザーの顔は再び次第に消え去り、代わりに党の三つのスローガンが立ち返って来た。"

戦争は平和だ
自由は隷属だ
無知は力だ


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* 何時だか彼がある問題に関連して対ユーラシア戦争に触れた際、彼女は自分の意見によれば、対ユーラシア戦争なぞ起こっていないわとさりげなく言って彼を驚かせたものだ。連日ロンドン市内に落下しているロケット弾は、恐らく「民衆に恐怖心を植え付けて置くために」オセアニア政府自身が発射しているのではないかというのである。これは文字通り彼は夢にも考えなかったことだ。

* 戦端を開く目的はいつでも、新たな戦端を開くに当たって更に有利な立場を取るためなのだ。

* 戦争の本質的な行為は必ずしも人命の破壊にあるとは限らず、寧ろ労働による生産品を破壊する点にあると言える。戦争とは民衆を余りにも安逸にさせる物資、従って結局は彼らを余りにも知的にさせる物資を木端微塵にするか、成層圏に注入するか海底に沈めてしまう一方法である。兵器が実際に破壊されていない場合でも、その製造を継続するのは消費物資を生産せずに労働力を費消する一方法でもある。

* 平和省は戦争を、真理省は虚構を、愛情省は拷問を、豊富省は飢餓を所管事項としている。これらの矛盾は偶発的なものではなく、また通常の偽善から発生したものでもない。いずれも二重思考の意識的な実践なのである。それというのも、ただ矛盾を調整させることによってのみ、権力は無限に保持して行けるからだ。

* 彼はまた、軍事同盟を"戦争機構"と同一視するのは間違えであり、"もしそれが抗議行動の基盤なのであれば、それは実際知識不足に基づくものだ。わが組織は平和運動だと語った。

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[ちょっと待った!最後の文章は、真理省ではなく、NATO事務総長アナス・フォー・ラスムセン[Anders Fogh Rasmussen]の言葉だ!
[1] ]

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NATO事務総長アナス・フォー・ラスムセン

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小生も、そして他の多数の方々も、一体なぜ、今日の社会に世界的"戦争機構"が必要なのかを理解しようと苦闘してきたが、とうとうNATOの名目だけの指導者フォー・ラスムセンが啓もうして下さった。

NATOは"平和運動"なのだ!

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NATOが、90年代初期、第二次世界大戦以来の大量爆弾をユーゴスラビアに投下したのは、実際は地域を平和の落とし物で覆いたかったに過ぎないことを小生ようやく理解できた。

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リビアにおけるNATOの最近の和平イニシアチブはと何かようやく明確になった。つまりミサイル、爆弾等々の平和の手段を用いて保護する責任を実行しているに過ぎないのだ。

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NATOの十年にわたるアフガニスタン任務は、現地の連中が万一理解しない場合には厳しく叱りながら、近隣にも遠方にも実際に"平和を広める"活動の一つだということが見えてくる。

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そしてアメリカとNATOが支援しサウジアラビア等の多数のシリアの友人たちからの支援を得て進行中のシリアにおける平和にむかう行進だ。シリア指導者アサドは、どうも戦争は平和だということが理解できないようだ。彼や彼の国に、今トルコ、イラク等々から流れこんで、押しつけられつつあるものこそが平和なのだ。

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ロシアは、彼らを取り巻いて配備されつつあるイージス・ミサイル・システムの輪は単なる"平和の友情の輪"に過ぎないので、心配するには及ばない。

最後に、実際は本当に最後というわけではないが、"戦端を開く目的はいつでも、新たな戦端を開くに当たって更に有利な立場を取るためなのだ" ということを『1984年』が我々に思い起こさせてくれる通り(ヒントの言葉は『戦争は平和だ』)、これで小生は、はっきり分かったし、平和がやって来るのだから、消耗させる多くの経済制裁が課される中、ひたすら持ちこたえるべきだということを、願わくは何百万人ものイラン国民も理解されんことを!

NATOと友人達/パートナー達は、皆様を保護するという自分たちの義務をしっかり理解しているので、この時点でさえも連中の平和のささげ物と送付手段を準備しつつある! 全員に平和を!

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"全てのものがもやの中へと消え去った。過去は消去され、消去は忘れ去られ、嘘が真実になった。"


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ロス・ルーセンバーグはシカゴ地域の政治評論家 rossersurf@comcast.net




[1] シカゴ・トリビューン紙記者ボブ・セクターによる2012年5月20日記事"サミットと抗議行動のお膳立ては整った"からの抜粋

抗議行動組織者の一人、アンディー・セイヤーは、木曜、彼と同僚はあるNATO幹部と短時間会見し、彼女にこう言ったと述べた。"アメリカとNATOを装ったアメリカが、世界に加えているおびただしい暴力と圧制のことを我々は良く承知しており、彼女のどれだけ膨大な言葉もサミット宣言そのものも、この事実を覆い隠すことはできない。"

土曜日、トリビューン紙編集委員と話した際、NATO事務総長アナス・フォー・ラスムセンは、自分たちの考え方を表現するという抗議行動参加者の権利は認めると述べたが、彼らが軍事同盟を"戦争機構"と同一視するのは間違っているとも述べた。

"もし、それが抗議行動の基盤なのであれば、それは実際、知識不足に基づくものだ。NATOは平和運動だ"と元デンマーク首相ラスムセンは述べた。

"60年以上、NATOはヨーロッパと北米における安全保障の基盤でありつづけた。そしてNATOのおかげで、我々は第二次世界大戦以来の長期間、ヨーロッパにおける平和と安定を維持できたのだ。この平和の期間は、ヨーロッパの歴史で最も長い。これは目ざましい成功だ。それは私が平和運動と呼ぶものだ"と彼は述べた。

共産主義崩壊後、ヨーロッパの再統一と新たな民主主義の発展を促進し、リビアの民間人を保護するための活動を生み出す上でのNATOの役割に言及してラスムセンは述べた。"NATOを戦争機構と呼ぶのは正当ではない。だが、自由社会においては自らの考えを表現するのは憲法上の権利だ。たとえあなた方の発言が正当化できなかったり、間違っていたり、不正確だったりするにせよ。"

The stage is set for summit, protests
http://www.chicagotribune.com/news/local/ct-met-hd-nato-chicago-0520-20120520,0,1571541.story



Ross Ruthenbergは、Global Researchの常連寄稿者。Ross RuthenbergによるGlobal Research記事。


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by oninomae | 2012-05-24 20:39 | 戦争詐欺・紛争  

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