地球上で最も汚染された地域と福島との比較 by Lucas Whitefield Hixson

地球上で最も汚染された地域と福島との比較 2011.05.30 Monday
http://blog.chemblog.oops.jp/?eid=993517 の転載

(前略) 原発事故と言えば、今ではチェルノブイリか福島かと言われるほど、現在の福島の状況は深刻ですが、実はソ連にはもっと深刻な核の事故が存在していたようです。タイトルには福島という文字が出ていますが、実際に福島について触れている箇所は1/3もありません。しかし、当時のソ連の対応と現在の日本政府の対応が所々重なって見えるのが心配です。 (中略)

Comparing Fukushima To The Most Contaminated Place on Earth
http://news.lucaswhitefieldhixson.com/2011/05/comparing-fukushima-to-most.html

地球上で最も汚染された地域と福島との比較 2011年5月25日(水)

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ウラル山脈の東に位置する、チェリャビンスク(Chelyabinsk)というロシアの都市の名を殆どの人は耳にしたこともないだろう。

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ここが制定されたのが1800年よりも前であったにもかかわらず、この地域の本当の歴史が知られるようになったのは、わずか10年程の事なのだ。1900年代の初め、チェリャビンスクは、シベリア横断鉄道(Trans-Siberian Railway)建設の中心地としての役割を担っていたが、1930年代のソ連の工業化後に発生した出来事によって、汚名を着せられる事となった。ボリス・エリツィン(Boris Yeltsin)が、当該地域における原子力事故に関する情報を公開して以来、科学者達はこの地域を「地球上で最も汚染された場所」と呼んでいる

クルチャトフ・ロシア科学センター及び、オブニンスク医学放射線研究所(Russian Scientific Centre Kurchatov and the Obninsk Institute of Radiology)によると、同地域における複合的な原子力事故によって、50万人以上が甚大な影響を受けているという。影響を受けた人々のうち、これまでに同地域から避難したのはごく僅かであった。避難者達は頻繁に、汚染地域からさほど遠くない場所へと移動させられたため、彼らは汚染地域内にある自分達の庭の使用を継続していた。同地域における放射能疾患を研究しているロシアの医師は、テカ川(Techa River)沿線の住民は、チェルノブイリの被害者と比較して、平均で4倍以上もの放射線を受けていたと推定している。チェリャビンスクからの放射線は、はるか遠くの北極海にまで達したという。

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当時のソ連政府は、データを機密扱いとしたばかりか、危険が及ぶ影響地域の住民に十分な情報を与えてもいなかった。これらの行動の結果、ガン発生率、奇形児、皮膚病(の増加)や平均寿命の激烈な低下が、影響を受けた者達の間では標準となった。1992年に生まれた手足に重度の奇形を持つ子供が、放射線による突然変異が発生した先祖から遺伝子を引き継いだと、法廷でうまく証明できたのは、チェリャビンスク地方では1例のみであった。統計によると、毎日3~10人が死亡しているという。

2011年3月11日の最初の報告以来、状況を制御するのにどれ程の期間が必要なのか、専門家達は確信を持てていないことから、福島における状況は先細りしている。現地の仮コンテナに保管された高レベルの放射性廃棄物を含む、数百万ガロンの放射性廃棄物が太平洋へ放出されている。避難地域における独自の検査では、政府の公式検査結果よりも高い濃度の放射性同位元素を検出している

変化し続けている公式発表の中、福島第一(原発)で取られた手段に関して、核産業内では多くの思惑がわき起こっている。この思惑は、日本政府と東京電力が行っているコリウム洩れを制御するための方法や、影響地域の改善方法に対して大集団が意義を唱えるという事象が展開する様を、世界中の多くの目が注意深く見守っている中、公に広まっている。

東京電力にはデータ改竄の過去があり、また公式な発表以上に悲惨な状況を認識しているのは、日本政府だけではなく、海外の政府も地震発生当初から十分な情報提供を受けていたことを、最近の報告は示している。環境に放出された放射線の長期に渡る影響に関して、また地球規模の密接な影響の可能性について、多くが懸念している。

我々が持つ原子力の歴史の海図にない水域に入るに従い、長期間における放射性物質の置き換えの記録だけに着目することは賢明だ。

1940年代以来、チェリャビンスク州は、ソ連の極秘原子力研究の拠点となっている。核兵器設計施設の全ロシア実験物理学研究所(VNIIEF)が建設された時点で、付近の多くの都市が地図から完全に抹消されている。今日に至っても、殆ど全てが政府の公式情報から作られているため、環境或いは公衆衛生に関する情報を得るのは難しい

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45年間に渡り、ロシアの当該地域にある多くの街は、機密に属さない、或いは許可の明示の無い者の立ち入りを阻止する軍によるパトロールが実施されていた。1992年に至るまで、全ての外国人はこれらの街に立ち入ることを阻止されている。それらの多くが今でも厳重な機密扱いであり、訪問者は個人所有物、身分証、携帯電話やカメラの訪問中の引き渡しを強制されている。

1940年末、チェリャビンスクの北約80Kmにあるマヤーク(Mayak)に、核兵器複合施設が建設された。この施設は、おびただしい数の核事故の原因となっているが、その多くが50年以上にも渡って秘密にされ続けている

1949年から1956年にかけて、マヤーク核施設からの高い放射性を帯びた液化廃棄物が、下流の都市の飲料水や水道の水源となっている、Techa-Iset-Tobel水系に投棄された。 8年以内に、テカ川に投棄された核廃棄物によって死亡や疾病が多数発生し、下流50Km圏内にある22の村が疎開を余儀なくされたほんの一握りの井戸しか使えなかったため、殆どの人々は川の水を牧牛用に利用していた。

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この期間に放出された廃棄物の総量は、124,000名以上の市民に影響を及ぼしたと推定されている。水系は1956年に一般から遮断され、数百年に及ぶ改善計画が制定された。今日に至っても、川床の堆積物や川岸には、未だに高レベルのセシウムやストロンチウムが含まれている。軍がフェンスを設置している間、テカ川の川沿いの住民を閉め出し、近付けないようにしている。

1957年9月29日、核廃棄物貯蔵タンクが冷却システムの故障から爆発し、チェルノブイリ事故で放出された総量の倍の放射線を放出した。 大爆発は、秋の穏やかな日曜日を台無しにし、高さ1マイル(1.609Km)の煙と塵の柱を放出した。

塵は赤みがかったオレンジ色に発光し、屋根や人々の上に降着した。 この事故は機密扱いとされ、10,700名が避難させられた。この地域への深刻な環境汚染が、ガンの発生率、奇形児や不妊を劇的に増加させている。当時、汚染地帯には27万人の住民が住んでおり、放棄された汚染地域はメイン州と同じ大きさだった。

事故から数ヶ月後、医師のニーナ・アフォニナ(Nina Afonina)が同地域に配属されている。

「汚染地帯の人々は衰弱しているか、瀕死の状態でした。特に子供達は末期状態でした」

アフォニナ医師は、ロシアの週刊誌AiFとのインタビューでこのように回想している。

「若い犠牲者の多くは、立ち上がることもできず、彼らの髪の毛は抜け落ち、さらに彼らは消耗しきっていました」。

「世界の終わりがどのような様子なのか今なら分かります」。「助けることの適わない、何十人もの出血し死んでいく子供達がいるのです」。


医師は、その当時ウラルで過ごした結果により苦しんでいる。彼女はガンを発症し、車いすに束縛されている。

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1960年代、水系にではなく、研究施設付近にある2つの独立した自然湖が、廃棄物の投棄場所に選ばれた。カラチャイ湖(Lake Karachai)は、高レベルの廃棄物を収容するために選ばれ、Staroe Boloto湖[Lake Staroe Boloto]は、中レベルの廃棄物を格納するのに選ばれている。1967年、同地域は例年にはない高い気温と乾燥した夏を迎えており、高レベルの放射性廃棄物を保持していたカラチャイ湖は干上がった。むき出しになった湖底に強風が吹き込み、2,200平方キロ以上の地域に(放射性を帯びた塵を)運んだ

チェリャビンスク周辺の地域全体は、やむを得ず放射線被爆の結果に対処している。過去33年以上の間に、ガンの発生率は21%増加し、奇形児は25%増加しており、50%もの子供が無精子症になっている

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1991年、テカ川のほとりに住む人々の健康に関するレポートが刊行された。40年のうちに白血病が41%以上も増加している事を、レポートは示している。1980年から1990年にかけてのモニタリングでは、影響を受けた全住民のガン発生率は21%以上に上昇していることを示している。これらの数字は、地元の医師達が放射線に関連した疾病による死亡証明書の発行数を制限されていた事から、極めて低い評価ではないかとの疑いがある

チェリャビンスクでは、放射線疾患の兆候を見せる村人達は、ウラル被爆医療センター(Ural Centre for Radiation Medicine = UCRM)に運ばれている。医療記録は、公衆衛生当局者が頻繁に患者を検査し、テカ川のほとりに住む人々の健康の衰えに気付いていたにもかかわらず、当時のソ連政府によって1990年まで機密扱いとされた。

(ここの奇形の胎児らしき写真はちょっと気持ち悪いので省略します)

放射線被曝の大半が数十年前に発生しているとはいえ、住民達は未だにマヤークの施設からの放射線を浴び続けている。チェリャビンスクのウラル地方にある、マヤークの施設の監督者Vitaly Sadovnikovは、2001年から2004年にかけて、テカ川に数千万立方メートルの廃棄物の投棄を承認したとして、環境規定違反で告発されている。

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地方検事のAndrey Potapovは、マヤークの施設は1、000万立方メートル(3億5,300万立方フィート)の汚染水を毎年テカ川に垂れ流していたと主張している。

UCRMの臨床治療部門の責任者によると、白血病の発症率は直近の20年で倍になっているという。皮膚ガンは、過去33年で4倍になっている。ガンに苦しむ人々の総数は21%上昇している。血管疾患に苦しむ人々の数は、31%上昇している。奇形児は25%増加している。

ランダムに選出した100人を対象にした、小規模な疫学の研究が実行された。このグループの96%が少なくとも5種類の慢性病(心臓病、高血圧、関節炎や喘息)を持っており、30%が10種類の慢性病を有していたという。地元の医師達は、妊娠可能年齢に達している男女の半数が、無精子症或いは不妊であると見積もっている子供達の90%が慢性疾患に苦しんでいる中、影響地域における住民の平均寿命の予測値は、60年以下だという。

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ソ連を追放された生物学者のShores Medvedevは、著書「ウラルの核による惨事(Nuclear Disaster in the Urals)」で、長期に渡る惨事の影響について述べている。

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この本が出版されて初めて、事故が確かに発生したとソビエト社会主義共和国連邦はようやく認めている。

「今日もなお、人々は長期に渡る影響によって死亡している」とKuznetzovは話す。現在もマヤークは、ロシアの核産業部門により使用されている。軍はそこで核物質を製造しており、同じく工場は核廃棄物を生成している。

これらの行動が、積極的に市民を危険にさらし、情報を隠蔽し、努力の怠慢が施設の従事者達に広がっているという、当時のソ連の姿勢を明かしている。欠陥のある設備機器や、場当たり的な行動が、公衆の目から隠された多くの原子力事故を招いている。

チェリャビンスクの無責任で無能な過去

1. 1951年 - チェリャビンスク - 不明

2. 1952年 - チェリャビンスク - 不明

3. 1953年 - マヤーク複合施設 - 臨界暴走
a. 事故の主な原因は、核施設のお粗末な設計による
b. 作業員には放射線監視装置の利用が不可であったため、この事故の深刻さは認識されなかった

4. 1954年 - アルザマス-16(Saroz) - 不明

5. 1957年 - マヤーク複合施設 - 臨界暴走
a. 事故の主な原因は、核施設のお粗末な設計による

6. 1958年 - マヤーク複合施設 - 臨界暴走
a. 事故の主な原因は、施設作業員の危険な放水手段による

7. 1963年 - アルザマス-16(Saroz) - 臨界暴走
a. 事故の主な原因は、運転操作の違反による

8. 1968年 - チェリャビンスク
a. 事故の主な原因は、操作の違反による

9. 1968年 - マヤーク複合施設 - 臨界警報
a. 事故の主な原因は、不十分な設計が臨界につながった
b. 2回目の警報事故は、交替の監督者が戻り、放射性物質に液体を注ごうとしたときに発生している

10. 1997年 - アルザマス-16(Saroz) - 臨界事故
a. 事故の主な原因は、必要な安全措置の違反による

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関連

福島第一原発の比ではない!中国の放射能汚染 (題名が適切かどうかは、疑問が残りますが)
http://www.youtube.com/watch?v=CoN8kxUtrdc&feature=player_embedded

http://www.youtube.com/watch?v=1Ge_7qQvuqc&feature=player_embedded

http://www.youtube.com/watch?v=K3wUKpGB7TY&feature=player_embedded

++
今まで隠蔽されてきたことが、今回のことをきっかけに、いろいろと明るみに出つつあるようです。


関連

ロシア連邦の再処理施設
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=04-07-03-18

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警告:東京など首都圏で低線量被曝の症状が子どもたちにおきているという情報 2011-05-29 17:29:02
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927/e/945898fc22160543b404a9ca949cefe5
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by oninomae | 2011-06-02 00:37 | 放射能・ラジオハザード  

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